野菜ソムリエの野菜ぎらい克服塾では、野菜の成長を学ぶコンテンツがあり、お家でも野菜を育て、その様子を観察してもらっています。野菜が苦手なお子さんでも、自分で育てた野菜なら平気で食べちゃうこともあるほど、家庭での野菜作りは、作る楽しさと、食べる喜びが同時に味わえるのが魅力です。
野菜のタネの形を見たことがありますか?タネの形も大きさも野菜によって違いますが、初めはほんの小さなタネから命はスタートします。
こちらは元気なオレンジ色、緑黄色野菜のニンジンのタネです。
息子の手のひらよりもさらにさらに小さい一粒に
どれほどのパワーがあるのでしょうか?
ニンジン大好きな息子と一緒に、昨年の10月に自宅のプランターに種まきしてみました。
ニンジンは一粒ではなく集団で種まきすると、隣同士で競いあうのでよく発芽し成長もよくなる特徴があるそうです。これを共育ち(ともそだち)と言います。競争することで元気に育つんですね。
土に指で道筋を作り、その線にそって指でぱらぱらと蒔いていきましたが手が小さいお子さんだとこのコントロールが難しいようです。一か所に大量にまとまってしまったり、逆に少なかったりするので一緒に手を添えて蒔いてみてください。
しばらくして芽が出てくれば、ここからは観察がスタート!!しっかりと自分の眼で見て成長を確認できます。
11月17日。
一回目の間引き。
少し混み合ってきていたので、成長が遅れてるものひょろっとしているものを選んで抜き取りました。これを間引き(まびき)と言います。
蒔いて一ヵ月で、すでにオレンジ色のニンジンの赤ちゃんができていますね。
12月15日
葉の形や色が良くないもの、少し小さいものを抜き取りました。抜いたニンジンを口にすると!! 驚くことに、しっかりとニンジンの味がするんです。甘みと、それにニンジン独特の香りに青臭さ。二ヵ月で成長途中なのに、こんなに自己主張するニンジンのパワーに、改めて感動です!
今年の冬は東京でも大雪が降りました。ベランダで育てている野菜たちは軒下に避難させましたが横殴りの雪風のためにプランターにも雪が積もってしまいました。ニンジンも葉の上にも真白く雪が覆うほど。それでも無事にニンジンは成長を続けました。頑張れ!!ニンジン!!
自宅のベランダでのプランター菜園でも、自然を感じるチャンスはたくさんあります。水やりをすると葉がイキイキしてきて「元気になった!」と感じることができたり、大事な葉が虫に食べられてしまったり、蝶や蜂、鳥などがベランダにやってくることもあったり、野菜を育てる場には、いろいろな生き物がいることを知ることができ、日々、観察することで子どもの好奇心はかなり刺激されていきます。
栽培を通じて、食べる事や、生きる事、自然と野菜とのかかわりなど、野菜は生きる力を育むことを毎日教えてくれます。そして毎日お世話をしたお野菜は、収穫したらすぐに食卓で食べることができ、 育てて食べるが家庭内で一本の線でつながります。
食べることを一緒に作り楽しむこと。この経験は、野菜ぎらいを克服するきっかけになるはずです。
香月 りさ 【アクティブ野菜ソムリエ 野菜ぎらい克服塾講師】
記事テーマ
子育てにおいての大きな悩みのひとつは、子供の食生活。離乳から成長期にかけての偏食や好き嫌いなどは、身体や心を育む上で影響を与えてしまいます。「野菜ぎらい克服塾」の現場から、それを克服するヒントをご紹介します。 キッズ野菜ソムリエの母で「野菜」「話す」のプロが、食べる喜びや野菜のおいしさなど、身体と心を元気に育むベジフルライフをお伝えします。