吐く息も白く、布団の温もりからなかなか抜け出せない季節です。寒さでギューッと小さく丸くなった身体を中から暖めてくれるのが、味噌汁やスープ。お椀からあがってくる湯気を見ているだけでも、温かな気持ちになってきます。味噌汁はダシや味噌、そして具材を変えるだけで何通りも楽しめ、なおかつ野菜が持つうまみを存分に楽しむことができる優れものです。
好きなお味噌汁の具材は何ですか?豆腐や、油揚げ、わかめなど定番の具材に、その季節ならではの野菜を加えることで、旬や季節をより身近に感じることができます。
[冬の野菜]
・冬が旬の白菜は鍋もので食する機会が増えますが、白菜と魚のアラの味噌汁は、アラから出た美味しいダシが白菜の芯の部分にも染み込んで、とても味わい深い味になります。
・定番の油揚げと豆腐の味噌汁に、冬が旬の水菜を最後に加えるとシャキッとした水菜の食感が楽しめます。
[春の野菜]
・油揚げとキャベツのお味噌汁。春キャベツはとてもやわらかいので、食べやすい大きさに手でちぎるのがポイント! 煮すぎてクタっとなり色が変わったキャベツは、苦手なお子さんにはあまり好まれない傾向にあるので、最後に加えるようにしましょう。
[夏の野菜]
・昆布でダシをとった味噌汁を冷やしておき、薄切りのキュウリや千切りにしたショウガと合わせる。夏ならではの冷やし汁ですが、暑さで食欲がない時などにはおすすめです。
・輪切りにしたナスと千切りにしたミョウガを、豆乳を加えた味噌汁と合わせる。こちらも少し冷やして、大人が食べる場合はラー油や香菜などを加えると、エスニック風な味噌汁になります。
[秋の野菜]
・きのこ類や里芋、ニンジン、カブをグリルで焼き、ダシと白みそと合わせる。
甘めの白みそで作ると、ほんのり甘く優しい味わいになります。
●あさりと筍のお味噌汁
あさりの味噌汁に、筍を加えた味噌汁。
九州、鹿児島で出会った味噌汁ですが、あさりのダシに筍の食感が良く合います。水煮の筍でも美味しくいただけます。
●ミニトマトとあおさのお味噌汁
湯剥きして、半分にカットしたミニトマトに、あおさを加えた味噌汁。
味噌汁には定番ではないトマトですが、加熱するとトマトからはグルタミン酸が出ますから、ダシの昆布のグルタミン酸、鰹節のイノシン酸と合わさると旨味の相乗効果でさらに美味しくなるんです。
これにカルシウムたっぷりのあおさを加えると一杯で栄養満点の味噌汁が出来上がります。
一日の中で野菜をもっとも多く摂取する食事の時間はいつでしょうか?
お子さんの場合、給食やお弁当などでお昼に野菜を食べる機会も増えますが、朝は時間の余裕や食欲がなく、どうしても主食のみになってしまう。また夕飯の時間には、たっぷり動いてお腹がすいているので炭水化物やタンパク質など、即エネルギーになる食事がメインになってしまい、野菜を食べる回数が少ない事が悩みの種と話す方が多くいます。
不足した栄養素を一回の食事で補おうと思っても、一度にたくさん食べることはできません。
自分の身体は、自分が食べたものでできています!
出来れば一日の食生活でもバランスよくが理想なのですが、朝の食生活の汁物に今までより少し野菜を加えることで、一日の野菜の摂取目標量に近づくようにすることができます。その際、ぜひ旬野菜なども気にかけるようにしてみてくださいね。
香月 りさ 【アクティブ野菜ソムリエ 野菜ぎらい克服塾講師】
記事テーマ
子育てにおいての大きな悩みのひとつは、子供の食生活。離乳から成長期にかけての偏食や好き嫌いなどは、身体や心を育む上で影響を与えてしまいます。「野菜ぎらい克服塾」の現場から、それを克服するヒントをご紹介します。 キッズ野菜ソムリエの母で「野菜」「話す」のプロが、食べる喜びや野菜のおいしさなど、身体と心を元気に育むベジフルライフをお伝えします。