野菜ぎらいを克服する手段の一つとして、自分で野菜を育ててみたり、収穫してみたりと、畑やプランターなど実際に育つ場での経験もおおいに役立つことを、このコラムでも紹介してきました。
サツマイモ掘りや夏野菜の収穫体験など、学校などを通じお子さんもたくさん経験しているかもしれませんね。
では、これから旬の時期を迎える冬野菜の収穫はどうでしょうか?
ダイコン、白菜、ブロッコリー、ネギ、ほうれん草など、収穫したことはありますか?
先日、幼稚園児を対象にした親子ダイコン収穫に参加しました。
実際にダイコンが育つ様子をみたお子さんも多く、畑に着くなり
「大きい~!!」「いっぱいある!!」「葉っぱもすごい」など歓声があがっていました。どれも立派なダイコンなので、お母さんたちもワクワクしている様子です。
実際に引き抜こうとすると・・・・・
とても大きく大地にしっかり根をはっているので、なかなか子どもの力では抜けません。大人が少しだけ力を貸して途中まで引き抜いておき、最後を子どもにまかせると・・・
ダイコンが大きすぎて、ドシン!!と尻もちついてしまいました。
それほど立派なダイコン! 持ち上げるのも大変なほどです。
この日は本数無制限で持ち帰れるだけ収穫できたのですが、とても立派すぎて
3本が限界! それでも自転車のかごにのせると大きく伸びた葉が飛び出してしまうほどでした。
葉は大きく広げ、根は大地に下ろし、自然の恵みを全身で受け止めて育つダイコンには、消化酵素のジアスターゼが含まれているので、消化を助けて胃腸を元気にしてくれる優良野菜。
そのダイコンをはちみつにつけた「ダイコン・はちみつ」は、昔から風邪の予防として紹介されている民間療法の一つです。
小さく切ったダイコンを、はちみつに漬けるだけのシンプルなレシピですが、特に喉の痛みや咳の緩和には効果があるとされて、古く江戸時代から薬の代用品として愛用されていたそうです。
おばあちゃんの知恵袋などの本でも紹介されていますね。
ダイコンに含まれている酵素のジアスターゼは消炎作用をもち、喉の痛みを緩和してくれ、はちみつの殺菌力が細菌類の増殖を抑えてくれます。
作り方はとても簡単で、カットしたダイコンをはちみつで漬けるだけ。
しばらくすると、ダイコンから水分がでてはちみつに溶け出します。はちみつがサラサラになれば完成!
そのままシロップのように舐めてもいいし、お子さんには少しお湯で割ったり、お好みで柚子やレモンの果汁を少し入れると、レモネード風味になって飲みやすくなりますよ。
味で表現すると、苦くて甘い「にがあま」風味ですが、甘みと水分が多いダイコンの真中部分を使用すると苦みが少し和らぎます。
空気の乾燥と共に流行し始める冬の風邪。
喉がいがらっぽく痛いとき、咳が止まらずにつらい時など、予防には様々な方法が紹介されていますが、ダイコン・はちみつのパワーもなかなかのものです。
薬ではないので即効性とは言えませんが、症状の緩和には役立ちます。すりおろした生姜も一緒にとると身体がホカホカして冷え症緩和にもおススメです。
1本購入すると様々な料理にも使えますので、ぜひ真ん中部分を少しだけ使って、風邪菌をやっつける!ダイコンのパワーを味わってみてください。
一歳未満のお子さんへのはちみつの使用はお控えください。
香月 りさ 【アクティブ野菜ソムリエ 野菜ぎらい克服塾講師】
記事テーマ
子育てにおいての大きな悩みのひとつは、子供の食生活。離乳から成長期にかけての偏食や好き嫌いなどは、身体や心を育む上で影響を与えてしまいます。「野菜ぎらい克服塾」の現場から、それを克服するヒントをご紹介します。 キッズ野菜ソムリエの母で「野菜」「話す」のプロが、食べる喜びや野菜のおいしさなど、身体と心を元気に育むベジフルライフをお伝えします。