風が冷たく吐く息も白くなる、寒い冬の季節がやってきました。
シチューや鍋料理など、冷えた身体を温めほっとリラックスするような料理が食卓に並ぶことも多くなるので、家庭で使う野菜もネギや白菜、ブロッコリーやほうれん草など冬に旬をむかえる野菜が多くなってきます。
冬の季節には身体を温めてくれる冬野菜が大活躍!
旬の時期を迎えた野菜は身体にも優しく、味がのって甘みが出る野菜も多く、とても美味しくなっています。
では、冬とは真逆の夏が旬の野菜は、この時期どうやって育っているのでしょうか? トマトやキュウリ、ナスなど旬は夏の野菜でも、通年を通しお店では販売されていますよね。
ギラギラな太陽が好きな夏野菜は、冬はどんな風に作られているのか知っていますか?
キュウリの産地の一つである、栃木県のJAおやま管内にあるキュウリ農家さんを訪ねました。
(取材に伺ったのは、10月下旬です)
夏が旬なのキュウリは最低気温が12℃より寒くなると成長がとまってしまうので、路地ではなくハウス内でキュウリを作っています。
11月になると栃木県内では朝晩の気温もぐっと下がってくるので、ハウス内でも暖房をつけて暖かさを保った状態でキュウリ栽培をしていました。
外はひんやり空気でも、ハウス内ではじんわりと汗ばむほどです。
ハウスに並んだキュウリは1本の木に大きな葉が32枚はないと、光合成ができないそうです。見渡す限りの緑がとても鮮やかですよね。
このキュウリの1本当たりの一生は約9ヵ月で、収穫できるのはそのうちの6ヵ月。1本の苗木から取れるキュウリの数は約5~6箱。1箱で50本なので、250~300本にもなります。
短期間に数多く収穫できるキュウリは、とても働き者なんですね。
苗にはこんなかわいい星形の黄色い花が咲いていますが、ここから約10日ほどで収穫できるほどの大きさまでに育ちます。
冬でも美味しく育ったキュウリを使って、クリスマスにお子さんと一緒に食べられるキュウリツリーを作りましょう。簡単な工程なので、小さいお子さんでも一緒に作れますよ。
①まずはキュウリをピーラーで縦に薄切りにします。このままでも食べることができますが、キュウリの薄切りは、独特の青臭さや香りが出てしまい、苦手とするお子さんも多くいるので、塩を振ってしんなりさせ、水気を拭いてから使うようにすると食べやすくなります。
②土台になる部分はチーズやチーズかまぼこ、魚肉ソーセジを立方体にカットして作ります。
③ ①で作ったキュウリの薄切りを交互に折り、最後にピックで台にさせば完成です。
ピーラーで薄切りにしたり、キュウリを交互に折る作業はお子さんに手伝ってもらいましょう。
(調理器具の使用は充分に気を付けてください)
同じく、薄切りにしたキュウリを指にくるくる巻き付け形を作り、中央にスティック状にしたチーズを入れてツリーの形に整えると、もう一つ別のキュウリツリーが出来上がります。
ハムで作ったリボンや、パプリカなどで飾りをつけても可愛いですね。
クリスマスカラーの緑のキュウリでツリーを、真っ赤なトマトでサンタさんを作るとカラフル・べジフルクリスマスができあがります。
ぜひお子さんと一緒に楽しんで作って、美味しいクリスマスを味わってくださいね!
香月 りさ 【アクティブ野菜ソムリエ 野菜ぎらい克服塾講師】
記事テーマ
子育てにおいての大きな悩みのひとつは、子供の食生活。離乳から成長期にかけての偏食や好き嫌いなどは、身体や心を育む上で影響を与えてしまいます。「野菜ぎらい克服塾」の現場から、それを克服するヒントをご紹介します。 キッズ野菜ソムリエの母で「野菜」「話す」のプロが、食べる喜びや野菜のおいしさなど、身体と心を元気に育むベジフルライフをお伝えします。