お店の野菜売り場のディスプレイは、ハロウィンをイメージしたオレンジ色が目を引くようになりました。カボチャや、サツマイモ、キノコ類といった秋の野菜が美味しい季節です。この秋のお野菜ですが、買ってきた後、家庭での保存はどうしていますか?冷蔵庫に入れますか? 入れませんか?
・カボチャ
丸ごとなら2~3ヵ月は保存可能。その場合は常温保存なので冷蔵庫は×
カットのものは、種とワタをとって、ラップをして冷蔵庫へ○
・サツマイモ
低温と乾燥に弱いので、冷蔵庫保存は×
新聞紙に包み、風通しのよい冷暗所で保存する。
・キノコ類
(しいたけ)
軸を上にして密閉容器に入れて冷蔵庫へ○
(しめじ)
パック入りのものはそのまま冷蔵庫へ○ 使いかけのは水けをとり、ラップをして冷蔵庫へ○
野菜にはそれぞれの旬の季節や、葉物類、根菜類など食べる部位での特徴があるので、それにあった保存が必要なんです。
カボチャの場合、切らずに丸のままはそのままで長期保存できますが、カットしたものは種やワタの部分から腐りやすいので、必ずとってからラップをして冷蔵庫に入れます。
買い物から帰ったら、野菜を冷蔵庫の野菜室に入れます。冷蔵庫に入れておけばOK!と思いがちですが、ずっと入れっぱなしにしておくと・・・野菜はどうなるでしょうか?
たとえばナスの場合、ずっと冷蔵庫に入れておくと・・・
①美味しくなる
②白くなる
③風邪をひく
答えは③の風邪をひくが正解です。
ナスは夏の太陽が大好きな夏野菜。暑いのが好きで成長する野菜なので、寒い冷蔵庫は実は苦手なんですね。すぐに食べる分には冷蔵庫保存は問題ないのですが、ずっと入れっぱなしだと、皮はシワシワになり、果肉は種が黒ずんでしまいボサボサとした食感になってしまいます。
忘れていて、冷蔵庫の隅でナスがこんな可哀そうな姿になっていたなんて経験はありませんか?
風邪をひく野菜は、他にもトマトや、キュウリ、ピーマンなどの夏の実野菜も同じです。冷蔵庫で腐るナンバーワンの野菜は、ピーマン! 見た目はあまり変化がないのですが、古くなると中のワタから腐り種が真っ黒になってしまいます。
野菜保存のポイントは、畑で育つ姿を想像してみましょう。
・ナス、ピーマンなど実を食べる実菜類は、暖かい日差しを受けて木にぶら下がって育つ野菜なので、冷やしすぎないように。
・ほうれん草、小松菜などの葉を食べる葉菜類は、立って育つので立てて保存。
・サツマイモ、サトイモなどの土の中で育つ根菜類は、新聞紙に包み風通しのよい冷暗所で保存しましょう。
野菜の美味しさの一つには「鮮度」があります。特に生で食べる野菜などは、みずみずしさがあることで、シャキシャキ感やうまみを感じることができます。収穫してから時間がたってしまったものや、冷蔵庫で傷んでしまった野菜はストレスを感じ、食感はもちろんのこと、栄養やうまみを存分に味わうことができない場合もあります。様々な味覚が育つ時期のお子さんに食べさせる野菜は、ぜひ美味しく食べて欲しいもの。
野菜は収穫された後でも生きていますので、ぜひ保存上手になって、一番美味しい時に食卓に出せるようにしてみてくださいね。
香月 りさ 【アクティブ野菜ソムリエ 野菜ぎらい克服塾講師】
記事テーマ
子育てにおいての大きな悩みのひとつは、子供の食生活。離乳から成長期にかけての偏食や好き嫌いなどは、身体や心を育む上で影響を与えてしまいます。「野菜ぎらい克服塾」の現場から、それを克服するヒントをご紹介します。 キッズ野菜ソムリエの母で「野菜」「話す」のプロが、食べる喜びや野菜のおいしさなど、身体と心を元気に育むベジフルライフをお伝えします。