前回の記事で、野菜果物の食べ比べの楽しさをお伝えしました。自分の味覚に、正解、不正解はなく、自分の好みを知る事が大切なこと。シンプルだけど、実はとっても奥が深い食べ比べ。
「面白そうだし、ぜひやってみたい!」との声をたくさんいただきました。私は大人向けの野菜講座も担当していますが、この講座内でも食べ比べはとても人気なんです。
実際の授業ではどんな風に行っているかと言うと、
・切り方による食べ比べ
(例:1本のキュウリなどを、千切りや輪切りなど色々な切り方で比べる)
・産地による食べ比べ
(例:ジャガイモの場合 北海道産、長崎産、鹿児島産など)
・品種による食べ比べ
(例:トマトの場合、桃太郎、フルーツトマト、ミニトマトなど)
野菜の楽しみかたには、こんなにもたくさんのアイデアがあるんです。買ってきて、すぐにできるからとってもカンタンで、それでいて美味しい発見がたくさんできるのが、最大の魅力です!
この食べ比べ、調理法を変えることでもできるんですよ。実際に、私もよく家庭で行っているのが、
「食べ比べ前菜プレート」
その日のテーマ野菜をひとつ決めて、その野菜を色々な調理で演出して比べる方法です。
ほうれん草を色々な調理法で並べてみました。
・茹でておひたし ・茹でて胡麻和え、 ・3分茹でた葉と軸、
・ヨーグルトソースやナッツと合えた葉・素揚げした軸など。
一つのホウレンソウで、こんなにもたくさんの楽しみ方があります。
ママ友との自宅でのランチ会や、お酒好きな友人と飲む、夜のお酒の肴に。
何人かで集まって食を楽しむ会などに行うと、これだけで、毎回大盛り上がりです。
一品料理で出すのではなく、少しずつ食べて比べるからこそ、味の違いや好みが分かり、味覚や食欲をおおいに刺激することができるし、なにより一つの野菜を深く知る事ができ、新しい味に出会えるんです。
大人だって、野菜があまり好きではない方もいます。でもこんな風に食べ比べをしてみると、「これなら食べられる!!」なんて発見があったり。他にもその野菜についての思い出、(子どもの頃の思い出の味や、給食で食べた味など)〇〇スーパーで特売だったよ!!とか。野菜ひとつでとにかく会話が充実します。
ニンジン、ピーマン、キャベツなどは生での切り方、調理方法を変えての食べ比べなどをしやすいので、食べ比べ前菜プレートにおススメです。
日本の冬の時期は、香酸かんきつと呼ばれる、香りが豊かな果実が多く出回ります。この果実の果汁でも、食べ比べはできるんです。
それぞれの果汁をしぼって、オリジナルのレモネード作りしてみませんか?
グラスにハチミツと、自分の好きな柑橘の果汁を入れ、温かいお湯をそそぐと、ホカホカのマイレモネードの完成です!
果実も、レモンのように酸が強くスッパイものもあれば、すだちのように軟らかい酸味もあるし。皮ごと食べられるキンカンは、スライスしてグラスに浮かべてもステキです。
寒い季節。外から帰ってきたお子さんと一緒に、グラスに好きな果汁をいれて、ふうふうしながら温まりませんか?
お子さんブレンド、お母さんブレンド、どっちが美味しいかな?なんて。
シンプルだけど、そこにしかないオリジナルなひとときは、ちょっと特別な時間になりそうです。
☆グラスに熱湯を注ぐ際には、熱いので十分にご注意ください。
香月 りさ 【アクティブ野菜ソムリエ 野菜ぎらい克服塾講師】
記事テーマ
子育てにおいての大きな悩みのひとつは、子供の食生活。離乳から成長期にかけての偏食や好き嫌いなどは、身体や心を育む上で影響を与えてしまいます。「野菜ぎらい克服塾」の現場から、それを克服するヒントをご紹介します。 キッズ野菜ソムリエの母で「野菜」「話す」のプロが、食べる喜びや野菜のおいしさなど、身体と心を元気に育むベジフルライフをお伝えします。