みなさんはどういうときにお花屋さんに行きますか?
友人や恋人の誕生日など、お祝いや記念日の日だけ花束やアレンジメントを購入しに行く人が多いのではないかと思います。
中には1年に1回行くか行かないかという方もいらっしゃるのではないでしょうか?
フラワーデザイナーの立場からするとそれは少し残念(笑)
今の季節は私も大好きなラナンキュラスやチューリップ、アネモネなど春のお花がいっぱい並んでいます。
もう少しするとバラやあじさい、さらに暖かくなるとクレマチスやひまわり・・・というように
お花屋さんに足を運ぶだけで移ろいゆく「季節」を感じ、楽しむことができるのです。
だからと言って毎回お花を購入する必要はありません。
たとえばスーパーの帰り道、特売でいつもより200円得をしたから、その分好きなお花1輪、もしくはサービスパックのミニ花束を1束、鉢植えのビオラでも何でもよいのです。
「何でもない普通の日にお花屋さんで自分のためにお花を買って、お部屋に飾る」
一見日常的に見えて、子育て中のママたちにとっては非日常的に感じるその行為が、実はどんなにハッピーな時間を提供してくれるかということ。
それに気付かずに過ごしている方も多いのではないかなぁと感じます。
「家に花瓶がないから・・・」
「小さな子どもがいるからお花はちょっと・・・」という方に。
花瓶がなくても大丈夫。お家にあるティーカップや空き瓶などもお花を活ければ立派な花瓶に変身です。
1輪差しなども100円ショップなどで取り扱っているので一緒に購入してもいいかもしれませんね。
小さなお子さんにはこの機会に「お花も生き物」ということを教えてあげましょう。
倒してもいいように紙やプラスチックの容器などに入れて飾るとストレスレスですよ。
たとえ倒してしまったとしても給水できなくなったらやがてしおれてしまうことや、お水を毎日取り替えてあげることの意味、植物も人間と同じ生き物で水や太陽の光を必要とすることなど、ちょっと難しくても子どもはきちんと吸収してくれます。
私は花を活けているとき、幼稚園から帰ってきた娘がすぐに気付いてくれるかなぁ、喜んでくれるかなぁと想像するだけで自然に笑みが溢れてしまいます。
意外に子どもの洞察力は鋭く「今日は何のお祝い?」なんて言われてしまったりするかも(笑)
そんな非日常が日常になるように・・・親子で一緒にお花のある生活・空間を楽しんで欲しいです。
花にも一生があります。
固い蕾がほころび、綺麗に花を咲かせ、1枚ずつ花びらが散り、そして雌しべだけになる。
やがて種が落ち、そこから芽を出し・・・というように。
「花は枯れてしまうから(残念・もったいない)」というご意見も(特に主婦の方から)多く、プリザーブドやアーティフィシャルフラワーは世話をしなくてもいいし、長持ちだしという理由で人気なのも理解できます。
ただフレッシュにはフレッシュの生命力やエネルギーを多分に秘めていて、
私も仕事中に生花の力ってすごい!と再認識させられることが多々あります。
スイトピーなんかはアレンジしている最中にも芽が伸びてきて、丈が変わってしまったりもするのです。
他にも最初に活けた花の向きと別の方向→光の射す方向を向いていたりするお花も。
生花にしかないエネルギーと相反する可憐さ、儚さを楽しむことができたら「残念・もったいない」という気持ちもなくなるかもしれません。
散りゆく姿もまた美しいのです。
枯れてしまうのは残念・もったいないという方に・・・
私は綺麗な花束を作ったり頂いたりすると必ず写真におさめます。
一番きれいに花が咲いている瞬間を写真におさめて一生残すのです。
そうすれば枯れるのが残念という気持ちはなくなりますよ。
むしろ、その過程を楽しむ余裕すら生まれてきます。
最高の瞬間を美しく残すためにはカメラのテクニックもお花同様磨いていかなくてはなりませんが、意外にその勉強する過程も楽しいものです。
しばらく生花を飾れないというときは、撮った写真をポストカード風にして飾っておいてもオシャレです。
お気に入りの写真立てに飾ったり、ラフな感じに壁にピンで留めたり、ウッドピンチでぶら下げたり・・
お花同様飾り方も十人十色。
私は写真のように玄関の飾り棚にスペースを作って、作品のポストカードを飾っています。
お客様の目をひく場所なので、初めて来られた生徒様にも好評ですし、私自身も気分が明るくなります。
お花を買う余裕がないけれど、花に囲まれていたい、美しいものを飾っておきたい!
そんなときにおすすめの飾り方。
別の視点でとらえた花あしらいとしておすすめしています。
色々と書きましたが、これらを実践するのは難しいと思われた方に。
まずは「何でもない日」にふらっとお花屋さんに立ち寄って、目があったお花1輪を購入してみてください。
お花屋さんは1輪だけ購入される方もウエルカムなので大丈夫です。
家に帰ったら、適当な花瓶や空き瓶を見つけて、購入したお花の茎をためたお水の中で斜めに切り戻し、花瓶にお花をあしらって水揚げは終了です。
飾る場所を決めたら、写真を撮って、綺麗な姿を残しましょう。
1輪なので少し寄って撮ると印象深い写真になりますよ〜
あとは毎日水を取り替えて、お花の変化を楽しんでみてくださいね。
きっとまたお花を飾りたいと思うはずです。
お花が枯れてしまったら最初に撮った写真を見たり、飾ったり・・・
次のお花を購入してくるのもよいですね。
まずは1輪飾るところから始めてみましょう!
記事中でもご紹介しましたポストカードが現在、東急ハンズや伊東屋などで発売中です。
(1枚150円、4種類)
制作、撮影ともに担当させていただきました。
ご購入及びお問い合せはこちらまで→フルールドセゾン info@fleurdesaisons.com
武田 美保 【フラワーデザイナー】
記事テーマ
「1輪の花あしらいでお部屋が劇的にオシャレ空間に大変身!」をコンセプトにフラワーデザインのプラスαなテクニックをお伝えしていきます。身近にある素材を使用して、雑貨屋さんに置いてあるようなオシャレなアレンジメントやベースを手作りしてみませんか?インテリアとして飾ることのできる新しい形のフラワーアレンジメントを親子でご一緒にお楽しみください。