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トマトの表情を見てみよう!/2014年5月

トマトが苦手??

皆さん、こんにちは! 野菜ソムリエの岩本 香です。

4月②回目の記事に引き続き、7歳の息子の野菜ぎらい克服エピソードです。前回のコラムにも書きましたが、息子が苦手な野菜には、【緑の野菜】ともう一つ【トマト】という存在がありました。

【緑の野菜】には、ある程度の共通点や、苦手要素、思い込みがあるかな?と予測が出来たのですが、この【トマト】という存在は非常に難しい!と感じていました。

今ではフルーツとしても存在出来るほど、甘く魅力的な野菜なのに、なぜ、苦手と感じてしまったのでしょうか?

自宅のトマトアイコ.jpg

※昨年、我が家の庭で収穫した、「アイコ」です。数年前から自宅でトマトを栽培していましたが、息子はそれでもトマトは食べてくれなかったのです…。「育てて、食べる」を期待していた私は、落胆していました。

トマトは表情豊かな野菜!

私が小学生だった頃、同級生にトマトが大の苦手な友だちがいました。

「トマトのどこがきらいなの??」との質問に 「中のドロドロが好きじゃないの」と答えていたのを、ふと、思い出しました。

 

トマトは、野菜の中でも、特に色々な表情を見せてくれる野菜だと思います。

色鮮やかで赤や黄色、黒など色もさまざま。大玉のものや小さいもの、甘いもの、甘酸っぱいもの。

加熱に向くもの。生が美味しいもの。

果肉の食感、ゼリー部。

こんなに幅広いトマト、苦手な息子にも【受け入れられる部分】があるのでは?と思ったのです。

 

その頃は、野菜ソムリエの勉強を始めていた私は、息子と、【トマトの食べ比べ】実験をしてみることにしたのです。

トマトとの向き合いを試みたのは、息子が5歳(年中)の頃です。この時期なら、ある程度の自分の気持ちも表現出来ると考えたからです。

野菜ソムリエの【食べ比べ】

野菜ソムリエにとって、【野菜の食べ比べ】はとても大切なものです。

野菜に味付けをせず、ありのままの素材の味を食べて感じる…そうすることで、同じ種類の野菜でも、味の違いを感じることが出来ます。

 

この時、息子に試したのは…「切り方の違い」の食べ比べ。

中玉トマト⇒ くし切り ・ スライス ・ 1㎝角ブロック

プチトマト⇒ 丸のまま ・ 四等分

全て、生のままです。カットしただけのものです。

 

トマト食べ比べ.jpg

 

二種類のトマトですが、切り方をかえただけで、味の感じ方は変わるようで、息子の判定は…「1㎝角が一番食べやすかった。丸のままのプチトマトは食べられない」とのことでした。

 

ここで、わかったこと。「味が苦手なわけではなく、食感に問題があるのかもしれない」ということでした。特に、プチトマトを丸ごと食べると、口の中ではじけて中身が出てくるのが苦手なようでした。同じプチトマトでも、カットしてあれば、彼にとってのハードルが下がるというのです!!

【食べ比べ】からわかった要素をレシピに生かして…

「トマトの切り方の違い食べ比べ」でわかった、息子が受け入れられるトマトの姿…「1㎝角に切ったトマト」を使ったサラダにしてみました。

特別に何か変わったレシピではありません!!普段のサラダのトマトの切り方を、変えただけです!彼のお気に入りのサラダ用クルトンもトッピング。

レタスのサラダクルトンのせ.jpg

「これなら、なんとか食べられるよ!」と、苦手なトマトを食べられたという、自信にもつながりました。このように、【食べ比べ】でわかった彼の好みに、なるたけそうように、調理を工夫するだけで、「食べてみようと思う気持ち」が違ってくるのだということにも、気が付く事ができました。

色々な野菜でためしてみよう!【食べ比べ】

私は、野菜ソムリエだというのに、実はキュウリが得意ではありません。ですが、キュウリの食べ比べをして、品種の違いで食べやすいキュウリを見つけることも出来ましたし、切り方によっても自分に受け入れられるものを見つけることが出来ました。知らず知らずのうちに、「野菜」の味は一つ…と思いこんでいたんだと思います。

調理の工夫として、味付けも大事ですが、その前に、「切り方」でも味の感じ方がかわることを、ぜひ皆さんにも感じてもらって、毎日の食卓にのぼる野菜にも生かしてもらえたら!と思います。

Mama's profile/プロフィール

岩本 香

岩本 香 【アクティブ野菜ソムリエ・食育インストラクター・栄養士】

記事テーマ

親子で野菜と親しもう!

「子供に野菜を美味しく食べてもらうこと」‥毎日の食事作りでは苦労されることも多いはず‥野菜ソムリエ、また二児の母として、野菜とお子さんが仲良くなるヒントをお伝えします。普段、当たり前のように調理している野菜たち‥見る角度を少し変えるだけで、新しい味が生まれてきますよ!食育インストラクターとしても、大人から子供への食の大切さをお伝えします。

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