春が近づいて来ましたね! こんにちは! 野菜ソムリエの岩本 香です。
4月になれば桜をはじめ、たくさんの花が咲き始めるこの頃…植物の生命力を感じられる季節ですね。
今回のコラムは、「お家で野菜を育ててみよう♪」の準備として、その<ねらい>をお伝えしたいと思います。
野菜が苦手なお子さんも、「食べること」とは少し離れて、野菜を自分が育てる体験をしてみてほしいと思います。
よく、<畑で収穫体験>をしたお子さんが、野菜を食べられるようになった!という話を聞きますよね。自分で収穫した野菜は、愛着もわき、食べる<意欲>がむくむくと湧いてくるものです。
でも、収穫体験や育てることで得られること…それは他にもあると思います。野菜を育てて、野菜ぎらいをなおす…ということだけではないのです。
(この写真は、去年、種から育てたミニトマトの発芽の様子です。こんなにほっそりした芽が出るとは意外でした)
子どもたちに伝えたいこと…それは、【野菜の一生】を知って感じてもらいたいということです。
私たちが元気に過ごせるためのエネルギーを〈野菜〉からたくさんもらっている、ということです。
食べ物として「野菜」は、スーパーの青果コーナーで当たり前のように<完成>したものとして並べられています。
ピーマンやキュウリは、緑色。トマトは赤や黄色で色鮮やか。キャベツやレタスは丸々としています。
…でも?野菜の姿って、これだけですか?
私たちに人生があるように、私は、野菜にも【野菜の一生】があると感じています。
野菜の中で、完熟で売られているのは、トマトやパプリカ。
これを除くほとんどの野菜が、<未熟な状態>で収穫され、私たちのもとへ運ばれています。
ピーマンやキュウリは、収穫をしなければ、その実は色づいていきます。ピーマンは未熟な状態でもカットすればタネが出てきます。タネの形はしていますが、次に芽を出すための準備はまだ出来ていないのです。実が色づいた後、枯れ落ちた時、次のステップとなるタネが完成するのです。
キャベツやレタスは、玉の中から<トウ立ち>といって、茎がのび花が咲くのです。
【野菜の一生】は、上の写真のように、種から芽が出て、そして葉をたくさんつけて伸ばし、花をつけ、実がなり、そして熟す。そして枯れていく。枯れた時に次の世代のタネが出来る。小学校の時に当たり前のようにならったことです。
でも、食べ物としての<野菜>を感じた時、私たちが頂いている野菜は、
一番エネルギーをもった状態の時なのです。その時に、収穫をしているのです。若々しい青春時代といったところでしょうか?
私たちは、生命力のある食べ物を食べてこそ、エネルギッシュに、そして健康に過ごすことが出来ると思います。
そして、子どもたちにも、食べ物から<エネルギー>をもらっているということを知ってもらいたいと感じています。
現在は、食べ物があふれている時代…ですが、自分で選んでいく【食選力】というものを身につけていなくてはならないのです。
自分にとって必要なパワーを持っている食べ物・野菜を見分ける力も身につけて欲しいですね!
岩本 香 【アクティブ野菜ソムリエ・食育インストラクター・栄養士】
記事テーマ
「子供に野菜を美味しく食べてもらうこと」‥毎日の食事作りでは苦労されることも多いはず‥野菜ソムリエ、また二児の母として、野菜とお子さんが仲良くなるヒントをお伝えします。普段、当たり前のように調理している野菜たち‥見る角度を少し変えるだけで、新しい味が生まれてきますよ!食育インストラクターとしても、大人から子供への食の大切さをお伝えします。