アクティブ野菜ソムリエの岩本 香です。
今月は、離乳食の最終回、レシピのバリエーションをシンプルにとらえるお話です。
前回までは、野菜や肉・魚の下ごしらえについてお話ししました。そして、最後に、どのように調理して仕上げるかです。
私が子育てをしている時、離乳食作りで悩んだのは、レシピです。レシピを探して、それを作る‥という感じでした。なじみのない離乳食…お手本を探していたのだと思います。
でも、離乳食は、とてもシンプルでレシピで悩むものではないと、保育園での調理を経て、気が付きました。
下ごしらえして、冷凍保存してあった材料を準備!
さっそく調理です。
保育園では、初期・中期・後期の「汁・おかゆ・おかず」を30分程度で作ってしまうのです。
【汁物バリエーション】
離乳食で使える調味料は、限られています。
「塩・しょう油・砂糖・味噌」
汁物では、洋風のスープ、すまし汁、味噌汁 の三種が出来ます。
洋風のスープ ⇒ 野菜2種 + だし(野菜スープ) + 塩(ひとつまみ弱)
すまし汁 ⇒ 野菜2種 + 野菜スープ + 醤油(数滴)
味噌汁 ⇒ 野菜2種 + だし +味噌(ひとつまみ)
ニンジンとズッキーニのすまし汁 の完成です。
【おかずバリエーション】
おかずでは、上記の調味料「塩・しょう油・砂糖・味噌」に加えて
後期食から、「ケチャップ・バターやオイル類」を使用することが出来ます。
中期食では、ほぼ「和風の煮物」ととらえてよいと思います。
和風の煮物 ⇒ 肉・魚・その他タンパク源を1種 + 野菜1種 + 野菜スープ(だし) + 調味料
上の写真では、そぼろ大さじ1、玉ねぎ大さじ2、冷凍してあった野菜スープを入れました。
これを火にかけて、砂糖少々・しょう油を数滴 とろみをつけて完成です。
和風の煮物の味付けになっています。
後期食では、下処理した魚に片栗粉をまぶして、油で軽く焼いて
だしやスープを少し煮立たせて味付けをします。
味付けは、ケチャップ味も可能になります。上記に書いた調味料を組み合わせて味付けします。
仕上がりは、片栗のおかげでとろみもつきます。
バターとケチャップで味付けをすると、洋風煮になりますよ!
離乳食は、「素材の味を知る」大切な時期の食事です。
食べやすさはもちろんですが、濃い味付けにならないように
味見をした時のポイントとしては、「調味料の味が、ほんのりする、風味がある」程度で大丈夫です。
「このレシピを作ってみよう」ではなく、今ある食材(離乳食で使える食材は限られている…)で
和風にするのか、洋風で仕上げるか? 簡単に考えて仕上げましょう。
特に、後期食で、1センチ程度の食材を、噛んで食べるトレーニングをしっかりしていると
幼児食への移行が、スムーズにできます。
丸飲みしていないか、注意しながら見てあげてくださいね。
岩本 香 【アクティブ野菜ソムリエ・食育インストラクター・栄養士】
記事テーマ
「子供に野菜を美味しく食べてもらうこと」‥毎日の食事作りでは苦労されることも多いはず‥野菜ソムリエ、また二児の母として、野菜とお子さんが仲良くなるヒントをお伝えします。普段、当たり前のように調理している野菜たち‥見る角度を少し変えるだけで、新しい味が生まれてきますよ!食育インストラクターとしても、大人から子供への食の大切さをお伝えします。