こんにちは、アクティブ野菜ソムリエの岩本 香です。
今回のテーマは、「離乳食」についてです。
野菜をたくさん食べられるように、お母さん向けに講座を開くと感じるのは、お子さんの離乳食作りにも悩まれている‥ということです。
お母さん方は、「離乳食」に対して、とても大事なことととらえつつも日々の育児に合わせ、家事もこなさなくてはならない忙しさに、なかなか手をかけられないことや実際に作ったことのない離乳食を、ネットや育児本を片手に作る状況だと思います。
学生時代に学んだ私であっても、実際に子どもを横にして、「どうしたらいいものか‥」と悩んだ日が思い出されます。
今、私は保育園の調理場で、「離乳食」を作るお仕事をしていますが、「なにか特別なことをするのではなく、シンプルに」素材を生かせばいいのだと日々感じています。
離乳食の主役は‥「野菜」(アクの少ない)だと思います。特に初期~中期~後期とすべてのステージで欠かせないものですよね。この時期に、野菜の味を経験しておくことは、将来の味覚形成に大きく影響します。
その「野菜」を、食べやすくするために大事なのは、【じっくりと煮込むこと】です。
ニンジン・玉ねぎ・キャベツ・キュウリ・トマト・大根・ジャガイモ・カボチャなど普段から身近にある野菜ですね。
これらの野菜を
●皮のあるものは、すべてむく。(キュウリ・ナスなども!!)
●細かくせず、ある程度大きさを残したまま、数種の野菜を、コトコトと30分~1時間煮る。
●葉物(ほうれん草・チンゲン菜・小松菜)などは、緑の葉の部分だけ使う。
これが、基本の下準備になります。
ここで出来た煮汁は、美味しい「野菜スープ」として使えます。味見をしてみるとわかりますが、野菜の甘みや風味が、しっかりと出ています。これを使えば、市販の野菜スープは不要になりますよ!
これらの野菜を、水から煮始め、火が通りやすいものは、早めに取り出していきます。例えば、カボチャやジャガイモなどのイモ類、キュウリやナスなどは、お箸で持って、取り出せるくらいで、鍋からあげましょう。
先ほどのべた、下準備が完了していれば、後は最後の仕上げ。
和風の煮物なら「砂糖・醤油」、味噌汁なら「味噌」、すまし汁なら「しお」、洋風の煮物なら「ケチャップ」
これらの、どのご家庭にもある、身近な調味料を【ほんの少し】加えるだけです。
その「ほんの少し」がわからない、難しいですね。基本的に、味付けは極めて薄く!!醤油なら、5滴たらす程度。塩なら、「ひとつまみ」より少なく。味噌なら、ひとつまみ。この程度です。
私たち大人が感じる味は、【ほのかに風味がする程度】です。しっかり味を感じるのではなく、ぼんやりと、その味を感じる程度、それよりも野菜の味がする程度です。
難しい、さらに凝ったメニューにするのではなく、上記にあげた、【基本の4つの味付け】と【野菜】を組み合わせればそれだけで、たくさんの離乳食のおかずが出来ますよ!
1日に2回の離乳食作りは大変です、出来るだけ、無理をせず、でも市販のものばかりに偏らないように、工夫できるといいですね。
岩本 香 【アクティブ野菜ソムリエ・食育インストラクター・栄養士】
記事テーマ
「子供に野菜を美味しく食べてもらうこと」‥毎日の食事作りでは苦労されることも多いはず‥野菜ソムリエ、また二児の母として、野菜とお子さんが仲良くなるヒントをお伝えします。普段、当たり前のように調理している野菜たち‥見る角度を少し変えるだけで、新しい味が生まれてきますよ!食育インストラクターとしても、大人から子供への食の大切さをお伝えします。