こんにちは、アクティブ野菜ソムリエの岩本 香です。
5月に入り、あっという間に立夏、熱い日差しを感じられる日が増えてきましたね。これから、野菜もどんどん美味しくなってくる季節です。強く、美しい身体作りに、野菜をどんどん食べたいですね。
私は以前から、野菜をたくさん食べるコツとして、【素材を生かした簡単調理】を心がけています。
そこで、もっとも力になってくれているのが、「塩」です。この塩に、少しこだわってみるだけで、美味しさの感じ方がかわってくるのです。今回は、その「塩」についてのお話です。
塩は古代ローマでは、役人などの給料として支払われていたほど、高価なものでした。現在の「サラリー」⇒給料 の語源になっているほどです。
今、お店に行くと、塩の種類の多さに驚きますね、値段もとても幅があります。このたくさんの種類から、なにを選んだからいいか‥悩むところですね。
塩の種類はとても多く、何が違うのか、悩むところです。岩塩、海水塩、粗塩、天然塩、自然塩、食塩、食卓塩‥いろいろな名前で売られていますが大きく分けて2つ、「天然塩」「精製塩」に分けてみましょう。
「天然塩」は、海水だけを原料にして作られた塩。にがりなど多く含むため吸湿性があり、べたついた感じの塩です。
「精製塩」は海水を濃縮して、にがり成分を出来るだけ取り除いた純度の高い塩、食塩・食卓塩がこの中にはいります。
塩化ナトリウムが99%以上、にがりを取り除いているので、サラサラして使いやすい。値段も安いです。
余談ですが、精製塩では、アサリの砂出しがうまくいかないと言われています。にがり成分を含んでいないとアサリも呼吸が出来ないのかもしれませんね。
天然と精製の中間として、再生塩というものもあります。輸入した塩の原料に海水をまぜ、ミネラル成分を添加して作った塩もあります。
塩の選び方のポイントとして、なるたけ<自然に近いもの>を見てみましょう。パッケージの裏の成分表にミネラル表示のあるものです。なぜ<自然>をおすすめするかというと、精製されていないほうが、塩の味に丸みがあるからです。使用した時に、味がとがらず、まろやかになります。
我が家では、粗塩(日本)・ゲランドの塩(フランス)・岩塩(パキスタン)の3種を主に使い分けています。
よく言われるのが、日本の食材には日本の塩をつかうと合う や、海の食材には海の塩、山の食材には岩塩を使ってみるなどです。
私はよく、トマトやキャベツなどを単品でたくさん食べたいとき、塩とオイルでからめていただきます。トマトには、ゲランドの塩とオリーブオイル、キャベツには、粗塩とごま油。こう組み合わせただけで、飽きずにたくさんいただけるんです。
また、選んだ塩を、その調理性をとらえてお料理するとさらに美味しさを引き出せます。
◎塩は素材に素早く浸透するので、砂糖の後がよい。◎肉・魚は、塩を振って焼くことで、表面でかたまり、うまみを閉じ込めてくれる。 ただし、塩を振って長くおくと水分が出てしまうので、焼く直前。
◎塩の脱水作用を利用して、野菜をもんだり、海水につけるとやわらかくなり、調味料の味もなじみやすくなる。
◎野菜を色鮮やかにする。
◎臭みをとる。
◎ぬめりをとる。
ぜひ、塩にこだわってお料理を楽しんでみてくださいね。
岩本 香 【アクティブ野菜ソムリエ・食育インストラクター・栄養士】
記事テーマ
「子供に野菜を美味しく食べてもらうこと」‥毎日の食事作りでは苦労されることも多いはず‥野菜ソムリエ、また二児の母として、野菜とお子さんが仲良くなるヒントをお伝えします。普段、当たり前のように調理している野菜たち‥見る角度を少し変えるだけで、新しい味が生まれてきますよ!食育インストラクターとしても、大人から子供への食の大切さをお伝えします。