こんにちは、アクティブ野菜ソムリエの岩本 香です。金木犀の花の香りが漂い、秋の訪れを感じますね。季節の変わり目、体調を崩さないようにしたいものですね。
さて、今回のコラムのテーマは9月①回目の<食育>の第二弾になります。前回、食育の大切な部分の一部を書かせていただきましたが、学ぶ機会に恵まれなかった方から少しですが反応をいただきました。やはり食育は、大切! 食育講座の②回目です。
食べ物がたくさんあふれる時代。今までのコラムでも何度も、「食べ物を選ぶ力」を学ぶ必要があることをお伝えしてきました。ここでは「食べ物をどのように選んだらいいのか?」についてお伝えします。
皆さん、「地産地消」という言葉は聞いたことがあるかと思います。<地域で作られたものを、その地域で消費する>ことです。最近では、スーパーの青果物コーナーでも見られるようになってきました。私たちは、それを選び比べることが出来るようになっていますね。作られた人を身近に感じながら買えることで、とても安心感があります。また、地方の観光地では、地産地消に取り組みながら、郷土料理や食文化と合わせることで、その土地への旅行の価値をあげることができます。
これらのこと以外に知っていて欲しいものとして、【フードマイレージ】という考え方があります。食料の生産地から食卓までの距離が長いほど、輸送にかかる燃料や二酸化炭素排出量が増え、環境に負荷を与えます。エコロジーの考え方からも、食品を選ぶ時、輸入品よりも国産のものを、そしてより、自分の暮らす街に近いものを選ぶということの意味を感じてほしいと思っています。
日本を含め、先進国の人々はとても豊かな食生活を送ることが出来ています。そのような生活を送れているのは、世界人口の約8%にすぎません。日本もこの8%に含まれているのです。残りの92パーセントの人たちは、深刻な飢餓状態の人もいれば、十分とはいえない食生活を送っている人たちになります。
それなのに、日本には「食品ロス」‥食べられずに捨てられる食品‥が非常に多く、大変問題になっています。無駄が多いのです。コンビニや外食だけでなく、家庭においてのロスも多いのが現実です。
家庭で出来る、「食べ物を大切にすること」つまり、食材に無駄な部分はないということを知って、子どもたちに伝えてほしいのです。
例えば、大根や蕪の葉は、栄養も豊富だから捨てずに調理すること、野菜の皮をむかずに調理すること、葉物をのぞく野菜(ナス、カボチャ、大根など)少し余ったら、すぐに干し野菜にして保存時間をのばしたり、干すことで調理時間を短く手軽にする‥こうすることで、家庭のゴミを減量することが出来ます。
食育には、食べ物に関わることだけでなく、地球の環境という大きな問題にもかかわっています。話が大きくなれば、「自分には関係ない」と感じてしまいがちですが、私たち自身、そして家庭の小さな行動を子どもたちに見てもらえば、「食べ物の大切さ、もったいないという気持ち、自然の恵み」を肌で感じてくれるようになると思います。
岩本 香 【アクティブ野菜ソムリエ・食育インストラクター・栄養士】
記事テーマ
「子供に野菜を美味しく食べてもらうこと」‥毎日の食事作りでは苦労されることも多いはず‥野菜ソムリエ、また二児の母として、野菜とお子さんが仲良くなるヒントをお伝えします。普段、当たり前のように調理している野菜たち‥見る角度を少し変えるだけで、新しい味が生まれてきますよ!食育インストラクターとしても、大人から子供への食の大切さをお伝えします。