私が在籍していた、【野菜ぎらい克服塾】プロジェクト(日本野菜ソムリエ協会)で、調べたところ子どもたちの苦手な原因は、三つに絞られました。
《ナスが苦手な原因》
① エグ味(あく)
② 果肉が、グニャッとする。
③ 皮が口に残る。
まず、ナスが苦手な理由を、考えてみましょう。ナスの調理の違いによる「食べ比べプレート」です。
手前:左⇒油いため
手前:右⇒生
奥: ⇒グリルで焼き
ナスはこの三つで、味覚・食感など、大きく違ってくるのが、特徴です。早速、野菜ぎらいだった、息子と改めて、「食べ比べ」をしてみたところ…
生 ⇒ サクサクしてる。少し、ナスくさい。
油炒め⇒ 果肉が軟らかくて、甘くておいしい。
焼 き ⇒ 果肉がやわらかくて、たくさん汁が出る。
子どももですが、大人がためしても、
「ナスって、こんなに調理によって、味、食感がかわるのか!!」
と新しい発見があります。
一番食べやすいのは、《油との組合せ》エグ味も油でおさえられ、甘く感じるのです。苦手なお子さんには、この「甘く感じる」を大切に、調理方法を考えてみましょう!
上記の苦手ポイントを、穏やかにする調理のポイント
① エグ味を和らげるには
◎ 水にさらして、アク抜きをしっかりする。
⇒ 生食・炒めの時にも、気になる人はアク抜きをしましょう。
◎ 油と調理する。
⇒ 油との相性がとてもよいナス。
果肉は軟らかくまろやかに、エグ味もやわらげます。
② グニャッとする食感
◎ 焼きナスではなく、天ぷらや、フライパンで焼く。
⇒ 焼きナスは、果肉がくずれて食感が弱い。
炒めもの・天ぷらからチャレンジしてみよう。
③ 皮が口に残る・皮と果肉の違いが気になる。
◎ スライスで調理・皮をむく調理にしてみる。
⇒ 天ぷらも、皮をむいてチャレンジしてみる。
【ナス苦手な方向けレシピ】
ナスの天ぷら
ナスの揚げびたし
ナスのグリル焼き。
です。野菜炒めなどに混ぜ込むと、他の野菜との炒め時間のバランスがむずかしく、水っぽく、クニャっとした食感になってしまったりします。ナスの欠点をおさえた、ナス中心のメニューがおすすめです。
ナスのエグ味をおさえ、さらには、グニャッとした食感もおさえた「ナスぎらい克服レシピ」です。
《作り方》
①ナスは、5㎜厚くらいに輪切りにする。
※皮が苦手な場合は、全部むいてしまったり、しましまにむいてもよい。
②鉄板にならべ、
オリーブオイル・ケチャップを塗り、とろけるタイプのチーズをたっぷりのせる。
子供も楽しくトッピングが出来ます。グリルで3分くらい焼いて、チーズがとければ完成!!
薄めにカットしているので、皮も気にならず、グニャッとした食感もないです。オリーブオイル、チーズと合わさって、エグ味も感じられず、甘くておいしいですよ!ナスは調理の仕方で、姿が全く変わってきます。「ナズ苦手!!」と一言ではなく、「ナスのこんなところが、苦手」ここまで確認出来れば、克服のゴールは見えてきます。
ぜひ、ナスがメインのレシピで、上記のルールを確認しながら、料理をしてみてくださいね!
カゴメ株式会社 子供の野菜ぎらいの調査 (2011年)
http://www.kagome.co.jp/company/news/2011/08/000047.html
野菜ソムリエの 野菜ぎらい克服塾
岩本 香 【アクティブ野菜ソムリエ・食育インストラクター・栄養士】
記事テーマ
「子供に野菜を美味しく食べてもらうこと」‥毎日の食事作りでは苦労されることも多いはず‥野菜ソムリエ、また二児の母として、野菜とお子さんが仲良くなるヒントをお伝えします。普段、当たり前のように調理している野菜たち‥見る角度を少し変えるだけで、新しい味が生まれてきますよ!食育インストラクターとしても、大人から子供への食の大切さをお伝えします。