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風薫る５月。草木の芽もぐんぐん伸びて、こもれびで若葉たちが輝いています。端午の節句や母の日、習いごとの発表会、お誕生日などのイベントも多く、花をプレゼントされる機会もたくさんあるかもしれませんね。贈られた花束やアレンジメントの花にほんのひと手間をプラスして、いつもより少しだけ長く花を楽しみませんか？

花がぐったりしてしまう少し前、「元気がなくなってきたかな？」という頃、こんな風に花の茎を短くカットし、小ぶりのバスケットを使って、小さなアレンジメントにしてみましょう。

アレンジメントと言っても、カットした花をバスケットに詰めていくだけなので簡単ですよ。工作のように、お弁当箱におかずを詰めるように、楽しみながら作ってみてくださいね。アレンジしたら風通しの良いところへ置いてあげましょう。バスケットを使うのも、風通しのよいところへ置くのも、花が蒸れてしまうのを防ぐためです。

梅雨入り前までは湿度も少なめですから、まだまだドライフラワー作りが楽しめます。５月頃に手に入りやすい花で、ドライフラワーに向いているものをいくつかご紹介しますね。ミニバラ、スターチス、千日紅（ヘリクリサム）、デルフィニウム、アストランチア、アジサイ、葉やツルものならアイビー、アルケミラモリスなど。もともと水分の少ないもののほうが、ドライフラワーになりやすいです。簡単にキレイなドライフラワーを作るためには、まず茎を束ねて、花を下にして吊るしておくといいでしょう。逆さに吊るすと、花首（はなくび：花と茎のさかいめ辺り）が真っすぐのまま仕上がります。出来上がったら、好きな場所に飾ってみましょう。チェストの上やお手洗い、カレンダーやポストカードと、フォトフレームと一緒にひっかけてみたり、お気に入りの器と飾ってもいいですね。

「おうち花育」でお伝えしていることの１つに、「一番美しく咲いている時だけではなく、枯れ始める頃、花びらが落ちてしまった頃まで花の様子を見守り、その変化を楽しんでもらいたい」というのがあります。贈られた花には、贈った方の優しい気持ちがたっぷり込められているはず。花を受け取った私たちは、花とともにその気持ちも一緒に受け取っています。だからこそ、「枯れちゃった、しおれちゃった…おしまい（ゴミ箱へ…）」ではなく、「もう少しだけ、花と一緒の時間を楽しもう♪」という気持ちで、ひと手間かけてみてください。そして、その時は、ぜひお子さまを誘って一緒にやってみてください。実は、散歩道で落ち葉を集めたり、草花を摘んできてくれるお子さまのほうが、こういうことって得意なのではないかしら？と思います。花を少しでも長く楽しみたいなぁという気持ちからのひと手間はちっとも面倒なことなんかじゃなくて、心をほわんと温かく、しあわせにしてくれるはずですよ。