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春です。爽やかな風が心地よくて、穏やかなお日さまのもとのお散歩が、なにより楽しい季節になりました。ここまでの「おうち花育」では、庭やプランター、お散歩途中に見つけた花や葉っぱを使って楽しむことのできるアイディアをお伝えしてきましたが、「そろそろお花屋さんで花を買ってみたいなぁ」という気分になってきている方もいらっしゃるかしら？と、今日はちょっと足をのばして、「親子でお花屋さんに出かけてみませんか？」というお誘いです。

ところで…みなさんはお花屋さんへ行きますか？　スーパーや本屋さんとは違い、ふらりと立ち寄ることのない（できない？）お店だと思っている方もいらっしゃるのではないでしょうか？

そんなみなさんへ。

私がこの仕事を始めた頃、お世話になっていたお花屋さんへこんな質問をしてみたところ、とても丁寧なメッセージを頂いたのでご紹介しますね。

＊お花屋さんビギナーのママ＆パパへのメッセージをお願いします＊

・ブーケやアレンジメントではなく、花を１本だけ買うこともできますか？

―「花屋としては、１本だけ買うお客さまも、お花を見に来るだけのお客さまも大歓迎です」

・どんな花を選べばいいですか？

―「好きな花が一番。日もちのする枝ものだけを飾るのもステキです。（例えば…ユーカリ、春ならミモザアカシア、キンパテマリ、桜、木藤など）　アイビーなどは器に入れて、根を出して、お花を１輪だけ買ってもいいですね。おなじみの花ならガーベラはどうですか？　１年を通して値段も８０円～２５０円くらい。色も形も大きさもさまざまですし、どんな場所、器に飾っても似合うと思います」

・迷ってしまった時は、どうすればいいでしょう？

―「迷ったら、気軽にスタッフに尋ねてみてください。ご予算を教えて頂けるとアドヴァイスしやすいです。例えば３００円以内で…とか。活けたい器のイメージが決まっていれば、それも伝えて頂けると、よりお好みに合ったものがおススメできると思いますよ」

私自身、今は抵抗なく花を選べますし、時には１本だけ買うこともあります。けれど昔むかしは「お花屋さんへ立ち寄る時＝花を贈る時」でした。その頃は、スタッフの方に希望を伝えたら、あとはすべてお任せ。自分のために自分で花を選ぶなんて考えたこともありませんでした。

それが家庭を持ち、子どもが産まれてからでしょうか？　お花屋さんで買い求めた「自分たちの住まいに飾るための花」が、ちょっぴり特別な存在になって、心をうきうきさせてくれるものだと知りました。ただ花たちの命は限りあるもの。食べ物とは違い私たちの身体を作ってくれるものでもありません。そういうものにお金を使うことを贅沢だと思う人もいることは確か。それでも、一度、お店で花を見る楽しさ、選ぶ喜び、その花をうちで世話する愛おしさを知ってしまうと、ひと駅分歩いて…とか、お茶したつもりで…とか、花を買うための「お花貯金」をしてしまうくらいです（！）

今では子どもたちも「じゃあ、僕はこれ♪」とお気に入りの１本を選んできます。そして、いきものの世話をするように水替えをしたり、話しかけたりして、限りある花との時間を楽しんでくれています。

みなさんに、お花屋さんは特別な場所ではないということを知って頂けると嬉しい…！　ママのため、家族のために花を買いに行く時は、ちょっぴりドキドキしながらもシアワセな気持ちになることも、知って頂けるといいなと思います。

どうぞこれからは、お散歩コースの１つにお花屋さんを加えてみてくださいね。