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１１月　霜月。あっという間に日が暮れるようになり、夕日に染まったバラ色の雲を眺めていられる時間も短くなってきました。朝夕と昼間の気温差が開いてくると、木々の葉が少しずつ色づき始めます。葉が黄色くなるものは黄葉（こうよう）、紅くなるものは紅葉（こうよう）と呼ばれています。どうして黄色くなったり紅くなったりするのでしょう？　それは葉の持つ緑色の成分がどう変化するかで決まるそうです。黄葉・紅葉、みなさんはどちらがお好きですか？　ひんやりと心地よい秋の空気を吸い込みながら、「秋色さがし」をしてみませんか？

この数年で、日本にもすっかりハロウィンが広まりました。そしてハロウィンが終わると一晩で街のディスプレイは一気にクリスマスへと変わります。きらめくイルミネーションに華やかなクリスマスカラーが映えてキラキラと眩しいくらいです。でもちょっと待って下さい。日本にはクリスマスを迎えるまでに見ておきたい美しい秋色が沢山あるのを思い出してみませんか？

とりわけ美しいのは紅葉（モミジ）。真っ赤に紅葉するイロハモミジの美しさは世界的にも水準が高く、カエデ科の中でひときわ目立つもの。楓の中で特に紅く美しく、葉の切れ込みが深いものを紅葉（モミジ）と呼ぶのだそうです。

黄葉するイチョウ。天気の良い日にはイチョウの黄色い葉が金色に見えることもあります。

ソメイヨシノ、クスノキ、ユキヤナギ、ブルーベリー、ドウダンツツジ、ブナ、カラマツなど、山や森まで行かなくても、私たちの周りには秋色になる木がたくさんあります。そして道端のねこじゃらしも色づいているのをご存知ですか？　ひょろっとした葉は少し紫がかった褐色になり、もさもさした房のところもうっすら茶色くなっているのです。ぜひ、秋色ねこじゃらしもチェックしてみてください。

秋色に変わった木々を見つけながらの散歩は、秋色グラデーションの美しさに思わず足を止めてしまうでしょう。そして落ち葉を踏みしめながら歩く楽しさは大人でもワクワクしてしまうほどです。もしも外に出かけられない時は、おうちの窓から少し遠くの山並みを眺めてみてください。緑色だった山の中に、ところどころ赤やオレンジ色、黄色に色づいている木々が混ざっているのが見えませんか？　秋色に染まり始めた山は、まるで山肌が一枚の絵になったような美しさです。これならおうちにいても簡単に「秋色さがし」を楽しめそうですね。一気に秋色に変わるのではなく、枝先のほうから少しずつ葉の色が変わっていく美しさは、この季節だけのお楽しみ。まさに自然からのプレゼントです。いつもよりほんの少しゆっくり歩きながら、お子さまと一緒に自然からのプレゼントをたっぷり受け取って下さいね。