花を贈ったり、贈られたりすることの多い春。ありがとうの花、サヨナラの花、どうぞよろしくねの花…そういうときに贈る花は、花屋さんにお任せのことが多いのではないですか? でも、せっかく「おうち花育」を始めた皆さんは、ここはひとつ、自分で花を束ねてブーケを作ってみませんか? 庭やプランターで咲いている花をちょこっと頂いて、きゅっと束ねてペーパーとリボンでおめかしすれば、ステキなブーケの出来上がり。
けれどブーケと聞くと、やはり、華やかなブライダルブーケや、花の茎を手の中でらせん状に組んで束ねていくスパイラルブーケなどなど、「難易度が高い」イメー ジでしょうか? それとも花屋さんが、手際よく、ぱぱっと束ねてくれるもの…なんていうイメージもあるかもしれませんね。それはそれでステキですけれど、ブーケbouquetはフランス語で「花束」のこと。そうなんです! 花を束ねたもの全てがブーケ。ですから、気軽に簡単に作れる「おうち花育」ブーケは、ナチュラルな感じたっぷりで、どなたにも気に入って頂けると思います。作り方はとっても簡単ですから、ぜひ、お子さまと一緒に楽しく作ってみてくださいね。
*用意するもの*
・好きな花いろいろ (全部で10本もあれば十分ステキなブーケが作れます)
・麻ひも ・アルミホイル ・キッチンペーパー ・ビニール袋(小さめのもの)
・セロハンテープ ・ラッピング用のペーパーとリボン
1 長さが長いものは、花の頭から計って25~30センチくらいにカット。
短いものに合わせて短くカットしてミニブーケにしても可愛い!
2 茎の下のほうの葉っぱをきれいに取りのぞいてしまいましょう。
葉っぱが残っていると束ねにくいですし、傷みやすいのです。
3 全ての花を、こんな風に横にずらっと並べてみましょう。
そして右手と左手で花を集めるみたいに、そうっと真ん中に寄せていきます。
一番お気に入りの花を1本、一番最後に好きな場所にプラスするやり方もあります。
4 手で束ねたところを麻ひもで結びます。
茎の周りをくるんくるんと2~3回まわします。力を入れ過ぎないように…
ここは大切なところなので、大人が手伝ってあげるとよいと思います。
5 束ねたところから、大人の握りこぶし1個分の長さを残して、茎をカットします。
6 茎の先は水を含ませたキッチンペーパーでくるみ、さらにアルミホイルで包みます。
ビニール袋に入れて、袋の口をセロテープで固定しましょう。
7 お気に入りの包装紙、不織布やワックスペーパーなどをブーケの大きさに合わせてカット。
ブーケをふんわりと優しく守る感じで包みます。
リボンやラフィアでおめかしすれば、ステキなブーケの出来上がりです!
ブーケが出来上がると、子どもたちはどの子もうっとりしてくれます。「お花屋さんみたーい」「結婚式みたいだね~」と本当に嬉しそう。(男の子も、ですよ!) そして可愛らしいブーケが出来上がったら、どうぞ、どなたかへプレゼントしてみてください。「わーすごいね!これどうしたの?もしかして○○ちゃんが作ったの?」なんて声かけしてもらえたら最高! 褒められるってステキなこと。何より大きな自信になるし、また作りたいなぁという気持ちにもなります。それに、誰かのことを思いながら何かを作る時って、心が温かく優しくなりますよね。ブーケ作りがお子さまの向上心を育む!…なんて言うとなかなか大げさですけれど、「またやってみたい!」という気持ちは、ささやかだけれど、これも立派なヤル気の一つではないかしら?と思うのです。
西野 佳衣子 【花育士・フラワースタイリスト】
記事テーマ
花に触れている時の子どもたちは、瞳がキラキラしていて穏やかで優しい笑顔…本当に愛らしいのです。花はみんなを笑顔にしてくれます。家族の笑顔があふれるよう、気軽に花を暮らしの中に取り入れてみましょう!親子で過ごすひとときを花と一緒に楽しむため、日本&海外の花行事、季節の旬な花選び、小さなお子さまとも楽しめるアレンジなどもお伝えしていきます。