ハッピー・ノート.com

３月　弥生。三寒四温と言われるように、寒さが和らぎ少しずつ暖かな春へ向かっているのが、柔らかくなってくる光からも感じられます。うーんと大きく息を吸い込むと、あれれ？何だか冬の間とは違う優しい香りが身体の中に入ってきました。そう…春の花の甘い香りです。春の花たちはよい香りがするのはもちろん、まるでキャンディーのように色とりどりです。明るいキャンディーカラーの花に囲まれていると、気持ちまで楽しくなってくるようです。子どもたちはきれいな花、気に入った花の名前を聞くのが大好き。「この花、なぁに？」「なんていうお名前？」花育クラスの準備をしていると、あちらからもこちらからも可愛らしい問いかけが聞こえてきます。花も野菜と一緒で、一番きれいに咲いている「旬」の季節があるのをご存知ですよね。今日は子どもたちにも人気のある春の旬な花たちをご紹介しましょう。

みんなが知っている春の花と言えばチューリップでしょうか。同じ球根の仲間にヒヤシンスやクロッカスもありますね。パンジーやビオラは庭やプランターで風に揺れる姿が愛らしい花です。

甘くてよい香りで花びらがフリルたっぷりなのはスイートピー。香りのよい花ならフリージアも人気です。うすい花びらが幾重にも重なって、咲くとボリュームたっぷりなのはラナンキュラス。（このコラムの１枚目の写真に写っている濃いピンクの花がラナンキュラスです）細い茎がくねくねして愉快なスカビオサ。花の芯が目玉みたいに見えるアネモネ。【花に触れるってステキなこと＆ゆかいな花たち】でご紹介したことのあるポピーも春の花です。

春が旬の花はまだまだいっぱいありますね！

花育は「育」という文字から「教育」を連想されることも多いのですが、私の花育クラスでは、子どもたちに花の名前を覚えてもらうことはありません。もちろん尋ねられれば答えますし、こちらがおススメの花を「紹介するね！」と伝えることはあります。大切なのは、こちらから与えるのではなく、好きな花のことを名前も含めて知りたいと思う気持ちが子どもたちに生まれるかどうか。そういう気持ちを大事に育んであげたいと思っています。好きなお友だちの名前を覚えたいように、気にいった電車の名前を知りたいように、子どもたちの気持ちを優しく受け止めてあげたいですね。それから、もしも「この花のお名前は？」と尋ねられた時、大人の私たちが知らなくても恥ずかしいことはありませんから、どうぞ安心して下さい。「花の名前を知らなくて…」という方も、季節ごとに１～２種類ずつ覚えていくのはいかがですか？　何しろ、ここに書ききれないくらいたくさんの花があるのですから、楽しくのんびりいきましょう！　お子さまと一緒に絵本や図鑑で調べるのも楽しいですし、ママ＆パパがこっそり先に調べておいてクイズみたいにするのも面白そう。それに名前を覚えると、不思議なことに花にも愛着がわきます。どんな春の花を覚えたか、いつか教えてくださいね。