秋が深まってくると、私たちの周りの木々も色づき始めるのが分かります。
梅雨の季節に雨の中、私たちを楽しませてくれたあじさいがそのまま茎に残っていると、だんだん緑色に変わってきます。さらに秋になると、真夏のお日さまをたっぷりと浴びていたところが、まるで紅葉のようにピンクや赤になり、美しい色のグラデーションを見せてくれます。これが「秋色あじさい」や虹色あじさいと呼ばれるもので、もともとこういう名前のあじさいがあるわけではないのです。
庭や散歩道だけではなく、花屋さんにも秋色あじさいは並んでいます。少しだけお値段は高めなのですが、一輪でたっぷり楽しめますから、ぜひお家に連れて帰ってみてください。
まずはそのまま活けてみましょう。大きめのピッチャーなどに水を入れ、茎をはさみやフローラルナイフでざっくりと斜めにカットしておきましょう。あじさいは水が落ちやすい(=水を吸い上げにくい)ので、これは長持ちさせるちょっとしたコツです。
次に暮らしているものたちと馴染ませるように、手持ちの雑貨や食器に活けてみましょう。こんな風にバスケットと一緒にするとナチュラルな感じがします。
おしまいは工作気分でリースやガーランドを作ってお部屋に飾ってみましょう。フレッシュな秋色あじさいは小さなお子さまが触っても壊れにくいですから、ご一緒にリース作りはいかがでしょう? 小房にカットするところや、茎にワイヤーを通すところなどはお子さまに手伝ってもらってもいいですね。難しいワイヤーの留め付けなどはお母さまが担当すれば、親子でリース作りが楽しめますよ。
用意するもの:
・秋色あじさい1輪(大きさ直径15cmくらいのもの)
・リースベース(この写真では15cmのものを使っています)
・ワイヤー(地巻きといって針金に紙が巻いてあるもの #28~#26(太さの番号))
・ガーランド用のリボンや紐などお好みで。
こんな風に小房にカットします。房にワイヤーをひっかけて2~3回ねじります。これを出来上がりが丸くなるように形をチェックしながらリースベースに留め付けていきます。ドライフラワーになると少しカサが減ってしまうので、はじめはモリモリしていても大丈夫です。
キャンドルを真ん中においてテーブルリースに。リースベースにフックをつけてお部屋のお好きなところへ飾ってもいいですね。
ガーランドというのは花や葉、実をつないで綱のようにしたもの。窓辺や壁にかけたり、家具と家具をつなぐように飾ると、お部屋にリズミカルな動きが出ます。
作り方は簡単で、リースと同じように小房のあじさいをワイヤーでまとめ、リボンや紐に留め付けるだけ。写真のように並べて留め付けてもいいし、まん丸なあじさいボールを作るのもいいですね。ボールの大きさを揃えても、少しずつ形の違うものを留め付けても可愛い。リボンや紐を上からぶら下げると、ゆらゆら揺れる動きが楽しいガーランドの出来上がりです。
ドライフラワーになったものも多いのですが、「おうち花育」ではフレッシュな秋色あじさいを楽しんで頂きたいのです。リースやガーランド作りにお勧めするのは、もちろんフレッシュなもの。茎や花に水分があるので曲げやすく扱いやすいからです。そしてドライフラワーになった時のいろいろな変化も楽しめます。フレッシュな時は水分を含んでいて「しっとり・ヒンヤリ」しているのに、ドライフラワーになると「カサカサ・ふわり」と手触りが変化します。色もフレッシュな時とドライフラワーになった時では微妙に違いますから、どうぞお子さまとご一緒にいろいろな変化を目で見て、手で触れて、香りも嗅いだりしながら、お互いに気付いた変化をおしゃべりしながら、たっぷりと秋色あじさいを楽しんでくださいね。
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西野 佳衣子 【花育士・フラワースタイリスト】
記事テーマ
花に触れている時の子どもたちは、瞳がキラキラしていて穏やかで優しい笑顔…本当に愛らしいのです。花はみんなを笑顔にしてくれます。家族の笑顔があふれるよう、気軽に花を暮らしの中に取り入れてみましょう!親子で過ごすひとときを花と一緒に楽しむため、日本&海外の花行事、季節の旬な花選び、小さなお子さまとも楽しめるアレンジなどもお伝えしていきます。