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在宅ワークという働き方の意外な一面/2014年8月

在宅ワーク希望者が一同に集まるイベントへ

以前のコラムでもご紹介しましたが、育児や介護など家庭との両立でも、家で働く「在宅ワーク」が注目されています。私の所属している会社(株式会社キャリア・マム)では、在宅ワークを希望する主婦の方へ、パソコンを使ってできるお仕事をご紹介しています。

 

今年は埼玉県からの委託で、在宅ワークを始めたい女性の方向けに入門セミナーや実践研修を行っています。7月にも100名ほどの方が集まるイベントを開催しましたが、実際にお会いしてみると参加者は、「結婚や育児などで勤め先の会社を退職して、ブランクがあるけど、お子さんが成長してまた働き始めたい」という方や、「夫の転勤があって、引っ越し先で仕事を見つけてもまた転職しなくてはいけないから、どこの場所に行っても続けられる働き方をしたい」という方まで、女性の方が自分自身のキャリアを築く上で壁となってくる、ライフイベント(結婚・出産・介護など)をきっかけに、働き方を考えたという声が多く聞かれました。

 

 

参加された方の声にもあったように、情報通信機器を活用した在宅ワークという働き方は、育児をしている女性にもとても親和性があります。なぜなら、そうした機器を活用することで、今まで働く上で常識とされてきた「時間や場所」の制約を超えて働くことができるようになるからです。

 

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子どもがいるのに、家の中でどの様に仕事をするのか?

在宅ワークをしている方の中には、お子さんがすでに学校に通っていて、学校に行っている間に仕事を進めて、下校してくる頃には仕事を切り上げてご飯の準備をするなど、うまく家庭とのバランスをとっている方もいます。ですが、子どもが小さい(未就学)の場合、家にずっと子どもがいる状態で、本当に家の中で仕事ができるのかが、気になるところだと思います。もちろん小学生のお子さんが帰ってきたあと、例えば友だちを家に連れて来た時などもです。

 

小さい子どもがいても在宅ワークはできる!?という質問への答えとしては、「工夫すればできる」です。まず、赤ちゃんや未就学児がいるご家庭の場合、まずは仕事をできる時間と場所を確保します。

 

乳幼児がいる場合には、子どもの生活リズムに合わせて仕事時間を作ります。他に育児をサポートしてくれる方がいれば別ですが、特に自分以外に育児をする方がいない時には、赤ちゃんが起きている時にパソコンに向かう仕事は、なかなかスムーズにいきません。在宅での仕事は、主に赤ちゃんが寝付いた後に進めます。お昼寝や、夕方、また夜に寝かしつけをした後の時間を活用します。

 

育児は体力を使いますから、この場合、受ける仕事のボリュームはコントロールする必要があります。仕事量の調整と合わせて、赤ちゃんの生活リズムを整えていくことも大切です。子どもがいるけど、仕事量を抑えずに働きたいという方は、育児をサポートしてくれる体制を整えることをおすすめします。ある程度月齢が上がると、仕事の締め切りが迫っている時に、お子さんを親戚や一時保育、ベビーシッターやファミリーサポート等の支援を受けて、集中する時間を作るという方もいます。

 

また、小学生などのお子さんがいる時には、登校している間に仕事を仕上げてしまう手もありますが、生活の場と仕事のスペースを分けることをおすすめします。特に仕事に関わる資料やパソコンの管理の話もありますが、場所を区切ることで、「お母さんは今は仕事をしているんだ」ということを子どもに伝えることにもなります。例えば電話をする時などは、「これから大事なお客さんと電話をするから静かにしていてね。」と伝えるなど、家で仕事をしていることを子どもに理解してもらうことも大切です。

仕事のきっかけは意外と人との出会い

今回特にお伝えしたいこととして、在宅ワークの意外な一面があります。在宅ワークと聞くと、あまり外に出ないで家の中だけでひたすらパソコンに向かっている姿が思い浮かびます。ですが、実際に在宅ワーク経験者に話を聞くと、もともと仕事を始めたきっかけはパソコン上ではなく、「人からの紹介」や、「人として面白いから」と経験させてもらったアシスタントとしての仕事がきっかけといった話が聞かれました。

 

仕事を始めたきっかけだけでなく、次のステップとして取引先を拡大する上でも、発注企業や横の在宅ワーカー同士のつながりなど、人づてに拡げていくことが大切といいます。最近はクラウドソーシングの仕組みを用いたものが注目を浴びていますが、発注してくれる企業とのつながりは、一度の発注だけでなく、将来の自身のキャリアの幅を拡げるご縁にもつながります。是非大切にしていきたいものです。

 

さて、こうして振り返ってみると、在宅ワークでも横のコミュニケーションが仕事のきっかけとなる大事なポイントであることも見えてきます。これは、通常の就職活動にもつながる大切なポイントです。働き方は違っても、求められることは共通しています。むしろ、会社の名前などの保証が無い分、よけいに仕事仲間や、発注企業との一度のご縁を大事にする必要があるのかもしれません。仕事の実力はもちろんのこと、周りと信頼関係を築いてしっかり繋がっておくコミュニケーション力は、在宅ワークだからこそ、とくに留意して人間関係を築いていく必要があるのです。

 

一緒に仕事をした仲間と、仕事が終わった後も情報交換を行う、または外部のセミナーに足を運んで近い境遇の方にお会いするなど、ぜひ一歩前に踏み出してみてください。そこには、今まで知らなかった価値観や出会いが待っていることがあります。

Information/お知らせ

 

●株式会社キャリア・マム

在宅ワークの方向けの研修や、お仕事紹介を行っています。

http://www.c-mam.co.jp/

http://corp.c-mam.co.jp/

 

●H26埼玉県在宅ワーク支援事業

在宅ワークをこれから始める方向けのセミナーや研修、リーダー育成を行っています。

http://zaitaku-cmam.jp/

 

● HOME WORKERS WEB(厚生労働省)~在宅ワークに関する総合支援サイト~

在宅ワークに関する情報を掲載しています。在宅ワークに関する相談も受け付けています。

定期的にセミナー等も行われています。

http://www.homeworkers.jp/

Mama's profile/プロフィール

佐藤 若紗

佐藤 若紗 【キャリアカウンセラー】

記事テーマ

出産をきっかけに作ろう「働き方マップ」〜ママだからこそ、自信を持って両立を!〜

子育て世代のママが出産を機に考える事が多い、「育児と仕事の両立」について、出産しても働きたいママが今後のキャリアを築いていくヒントをお届けします。 在宅勤務や時短などの多様な働き方から、使ってみたい便利サービス、ママ視点を活かした働き方など、知っておきたい仕事のあれこれから、保活やママ友づくりなど産後のリアルな体験までお伝えしていきます。

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