先日、朝日新聞社とAERAが主催の「ワーママが日本を変える!」という働くママのためのフォーラムに参加してきました。働きたい両立世代のヒントも盛りだくさんでしたので、少しご紹介していきたいと思います。当日は子どもを持つママを中心に100名近くの方が集まりました。会場の空気は、一人ひとりの前向きなエネルギーが感じられて、参加者の期待感に包まれていました。
まだまだ働きづらいことも多い環境の中で、不満もあふれてくるのでは?と思いがちですが、不満を言って発散するのではなくて、実際に現実のこれからの環境を変えていきたいという想いが、参加者の前向きさになっていると感じられました。
この考え方、普段の私たちも大切にしたいスタンスです。不満を言ってスッキリするのは、その場だけのことで(ガス抜きも大切ですが)、これからの働きやすさにはつながりません。働きやすさにつなげるには、まずは周囲に理解してもらう必要があります。働くことへの意欲や姿勢が、共感や周りの方からの後押しを得ていくきっかけにもなります。
「ママだって思いっきり働きたい!」 意欲を持った子育て世代がいることを知ってほしいという声もあがりました。子どもの熱で帰らざるを得なかったり、遅くまで残業はできなかったり制約は出てくるけれど、決して抑えて働きたいだけではありません。「遅くまで働かない、働けない」=「仕事への意欲がない」ではないのです。時間は限られても、その中でしっかり力を発揮したい意欲のある女性もいます。
企業側、とくに人事担当や、上司に当たる方にも、両立世代を一見マイナスの面として見がちですが、これからは、働く意欲のある子育て世代を上手く活用する、また活躍を後押しする側に回っていただけると心強いものです。 これからの日本は、今のところ人口減・少子化の時代に向かっていますし、両立世代も大事な担い手となっていきます。
これからは多様な働き方をうまくマネジメントしていく会社が伸びていくのではないでしょうか。保育園併設、在宅・時短などの柔軟な働き方を後押しする制度があるだけで、働きやすさが格段にあがるという声や、実際に子連れで出勤しているという声もあがりました。
職場の制度、中で働いている人の意識(企業風土)、自治体などの育児支援、色々な理由で仕事を辞めてしまったという方は多くいます。会場では、育休から復帰した翌日に解雇にあった方から話を伺いショックも受けましたが、働きづらい環境から転職した、また起業したという方が多くいました。
当日パネラーとして参加していた方々からも、それぞれの方が実践してきた工夫が共有されました。
・ 職場の中から男性の意識を変える工夫をしてきた話(意外と女性だけで声をあげるより、会社が期待している男性を巻き込むと話が通りやすい)
・ 職場を離れて起業をした話(子連れ出勤を実践。子どもができると会社を辞める人が多い中で、この会社では子どもができると入社する!)
・ twitterでフォロー数が多いなど、影響力のある人のメディアに書き込んでみる(政治家は意外とみているとか!)
・ 意見を通していくためには、個人の不満としてではなく、社会的な視点などマクロでみることも大切
環境を変えていくには、100人いれば100通りの方法があります。ただ、一つ言えるのは、今の環境では一人だったとしても、周りで同じ様な境遇や思いを持つ人はたくさんいます。同じ様に思いを持って両立している仲間がいるだけで勇気ももらえますし、周りの工夫を知ることで、自分の状況にも活かせることもあります。お知らせ欄にtwitterアカウントを掲載しました。関心のある方は、ぜひフォローしてつながってみてくださいね。
♦ AERAワーキングマザー1000人委員会
佐藤 若紗 【キャリアカウンセラー】
記事テーマ
子育て世代のママが出産を機に考える事が多い、「育児と仕事の両立」について、出産しても働きたいママが今後のキャリアを築いていくヒントをお届けします。 在宅勤務や時短などの多様な働き方から、使ってみたい便利サービス、ママ視点を活かした働き方など、知っておきたい仕事のあれこれから、保活やママ友づくりなど産後のリアルな体験までお伝えしていきます。