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ピアノの楽しみ方「68」苦手なところを鍛えよう/2019年4月

お子様の五感を観察してみましょう

ピアノを教えていくなかで、やはり私も悩むことも多々ございます。例えば、シにフラット「シの音は黒い鍵盤になります。」がこの曲はつくのよと話をしても、毎回忘れる子。そうしたら、私は毎回言わないといけなくなります。話を聞いてないんじゃないか?もしくは伝えるタイミングが良くない、伝え方が間違っているのか。そう考えて悩みます。これはあくまで一例としてですが。

そうなったときに、やはり生徒も先生も人間ですから、毎回言われる、毎回言わないといけない。そのような状況は疲れます。これは、ピアノに限ったことではありませんよね。育児をしていく中で、毎回、学校に行く前に、歯を磨いたの?ハンカチとティッシュは持ってる?と1つ1つ聞いてあげないとできない子は、やはり自発的能力を鍛えてあげないと、いつまでも親が関わってあげないといけなくなります。それではお子様の為にはならないですよね。やはり、自発的能力をあげるように、生徒も我が子と思って、レッスンは、永遠ではありませんから、習いに来てくださる間に楽譜が読め、弾けて、書いて、聞いて、ピアノか大好きで心まで成長する!という風に持っていきたい。と指導者は考えていると思うのです。

 

今回のコラムでは、聴覚と視覚についてお話しいたします。

 

基本的にピアノを弾く上で、聴覚優位と視覚優位、まずはお子様がどちらであるかを見極めるといいかもしれません。

 

聴覚優位だと、聞いて覚えたり、感覚が優れているので、雰囲気で弾くことが多いですので、音符の長さや強弱もアバウトになります。このようなお子様は、ピアノが大好きで自分からピアノをしたい!と言って来られることが非常に多いです。しかし、レッスンを受けると音符、拍子、リズムと楽譜を介して読み考えていかなければならないので、耳コピして自由に弾いていたときより、ピアノに向かうことが減ってしまうということもあります。しかし、やはりピアノが大好きというのがご本人の心の中にしっかりありますから、しっかりと基本をした後は耳コピした曲を自由に弾かせてあげたりしたら良いと思いますし、聴覚優位な場合は、やはり楽譜をしっかり読み理解した上で演奏できるように、効果的な方法は、究極かもしれませんが、視覚を鍛える為にイヤホンをさせて、スコアを読みとり分析させることです。分析の仕方は色々あるかと思いますが、楽譜を何枚かコピーして、1枚目は、楽譜の中にある記号の意味を書きこんだり、楽譜を見てメロディがどこにあって、テーマがどこで、一番気持ちが盛り上がっていくのはどこで等、楽譜を見て考えさせる時間を作ることです。

 

それから、イヤホンをした状況で、目で楽譜を見てメロディなどを歌ってみるのも良いかもしれません。

 

次に視覚優位なお子様の場合、スコアにとらわれている時が多いので、譜読みの段階で覚えさせる、楽譜に起こす、できない場合はスコアを閉じて弾くという作業をしてみると、視覚優位のお子様は、暗譜に非常に時間がかかる場合がありますので、効果的かと思います。また、冒頭にも書きましたように、フラットなどの臨時記号を忘れてしまう、その習慣を直します。おうちで、譜読みを一緒にする際に、先ずは楽曲をフレーズがどうなっているかな?主題はどこかな?とか始めに考えていきます。それからフレーズごとに弾いては、楽譜を閉じて鍵盤の位置で覚えていくことが視覚優位で音ミスがいつも同じ箇所であり、なかなか直らない時に効果的です。楽譜を見ないと弾けないという習慣が身についてしまう前に行っていくことが大切ですね。そして、覚えたところをしっかり身体で考えなくとも弾けるまで練習することです。

 

 我が子にこうなってほしいなと親はいつも理想を描きます。私も子どもがいますので、その気持ちはよくわかります。しかし、お子様を良く分析して、どの部分が得意でどの部分がもう一つなのかをお母さんの目線から考えてあげると練習はより効果的になるのではないでしょうか。講師目線では気づかなかったことに気づくかもしれませんし、何より「練習しなさい!」と言うだけで終わっていた会話が「少し覚えたら、あっているかを確認するね」と視覚優位なお子様なら、見られない不安が安心に変わると思いますし、楽譜をしっかり読む習慣がついたら、イヤホン外そうねと聴覚優位なお子様は、いつまでイヤホンをつけるかの不安が解消されると思います。とにかく、五感をフルに使って弾くのがピアノです。お子様が苦手な方を鍛えてバランスよく五感を使ってピアノを弾くこともとても大切なことです。

 

将来、ショパンのエチュードまでサラサラ弾いてみたい等、高い目標がある場合は、日常の練習量も大切ですが、五感を鍛えて楽曲が分析できる力をつけてという基本をしっかり身につけることが非常に大切です。楽をしても、辿りはつけません。かなりの曲を練習し学んでいかなければと思います。

 

お子様が視覚優位なお子様か、聴覚優位なお子様かをまずはお母様ご自身が把握しましょう。

 

基本をしないのに、難易度の高い曲に行き着くことはまずあり得ません。しっかり基本を学びましょうね。

 

まずはご師事されている先生のお話をきちんと聞くことが大切です♫

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楳寿 あかり 【音楽教育家】

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習い事ランキングに必ず上位になる「ピアノ」最近、「ピアノは脳に良い」「人気の習い事だからとりあえず」という理由で始められる方が増えてきましたが、数ヶ月すると、「塾に行って脳を鍛えます」「むいてなかった」「練習がきつい」等の理由で続かない方も。どうすれば、「音楽」を楽しく学び続けていけるのかをいろいろな観点から連載していきます。

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