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ピアノの楽しみ方「66」レッスンを受ける姿勢/2019年2月

受け身ではなく自発的にレッスンを受けよう

レッスンを受ける際に、練習をした曲を先生に聞いていただいて、もっとより良い演奏へのアドバイスを受けるというのが一般的なレッスンなのかもしれませんが、レッスンを受ける側はいつも受け身的であることは、あまり大きくを生まないのかもしれません。
例えば、新しい曲の宿題が出たときに曲の勉強をどのようになさっていますか?
コンクールに参加している子たちやピアノの上達の早い子たちの中に、ただ単に、はい右手、左手、片手ずつ、できたら両手ということしかやらない子は少ないです。まず、そういうお子さんたちは、曲が何調で書かれてあって、どんな構成で成り立っているかと言うような「分析」をしているのです。
時代にもよりますが、ソナタ形式と呼ばれるクラシック時代は、提示部、展開部、再現部と3つの部に分かれます。再現部では、提示部のモチーフがもう一度出てきます。つまり提示部をしっかり譜読みしておけば、再現部は、それを意識して勉強したら良いと思います。
それから、たまにいらっしゃるようなのですが、保護者の方が「スケール」を勉強してどうなるんですか?というような事を質問されることもあると聞いたことがあります。
まずひとつに信頼して師事している先生のレッスンでしょうから、信頼してついていくことが前提で、先生がピアノをするうえで外せないと考えているから、それを取り入れていることは当たり前なのですが、「なぜ?」と疑問を持たれる保護者もいるようです。音楽は、ほぼ24調のスケールからできているといっていいと思います。指使いだったり、左手のカデンツであったり、それに伴う和声進行、トニック、サブドミナント、ドミナントなどが分かっていないと理論のない、ただリズムと音を弾いている曲にしか仕上がりません。
しかし、幼児にトニック、サブドミナント、ドミナントというような難しい音楽用語を教えてもなかなか理解したり、言葉は頭に入っても、よくわからず使えないということが多いかもしれません。
例えば、左手の和音が、トニックだ!サブドミナントだ!なんていうことがわからなくても、トニックという和音の響きが安定しているような聞いてスッキリ落ちついたような音だよ、例えば、大きな木の絵を描いたりして、形で見せたり、サブドミナントだと、ことりがふわふわ飛んでいる、優しい淡い色使いで浮遊感を出してみたり、ドミナントだと、不安定、濁ったような音になるので、暗い色使いの風景を描いたりして見せたり、そのようなカードを作ってあげたりしながら、スケールとそれに伴う、カデンツの特徴などを学んでいくと割と小さな頃から、スケールに興味が湧き意識できるのかもしれません。そして、それを受け身的に感じるのではなく、帰って、今弾いている曲の和声進行が例えば、ふわふわした鳥が木に登ったのはここだなと感じたら、そんな印を例えば自分で、鳥は黄色、木は緑と和音に色づけしてみたりすると宿題が受け身的ではなく、自発的にしかもよく和音の響きを頭で描きながら、練習できるのではないかと思います。
それから、右手に出てくる同じパッセージは、どことどこというようにわかる印を書いたり、色をつけたり、大きくなってからは、何小節と書いたり、記憶したりと習慣つけることが大切です。

譜読みイコール音とリズムだけしか見えない! そういう貧しいピアノ弾きにならないように、理論を楽しく学んでいくことの喜びを感じられるように、私もレッスンでの言葉がけやレッスンアプローチは考えています。
例えば、今お母様がこのコラムを読んで、小さな子どもに音楽の理論も学んでピアノを弾かせるなんて無理だ!と感じてしまえば、それで終わってしまうんです。
せっかく学んでいるわけですので、楽しく理論も学びながら、まずはインプットできるように子ども目線で、絵や色などという視覚からのアプローチ法をオススメいたします。

それから音楽は学ぶことに非常に時間のかかるものです。
もう5年も、10年も学んでこれしか弾けないの?わかってないの?という場合も出てきます。
焦らずに、何を学んでいるのか、レッスンを受ける際に受け身にならず、しっかり自主的に取り組む、自分なりの勉強方法を探す、見つけることがピアノ上達の早道ですし、その勉強方法は必ずほかの勉強にも役に立つんです。

前向きにまずはお母様が取り組むことが大切ですし、師事している先生にしっかりついて行ってみてください。そこから受け身にならず、やる気を見せていくと先生もさらにやる気が出てきます。
間違っても、お子様に先生のことを悪く言うような発言はしてはいけませんよ。
お子様が先生の話を聞かなくなり悪循環です。
師事している生徒さんのことをいつも教師側はしっかり色々な観点から、見てレッスンをしています。
どの先生もそうです。信じてしっかり、自主性を見せて取り組んでみてくださいね。

受け身ではあまり大きな成果は生み出されません。

わからない場合は、「親として何かできることはありますか?」と先生にお尋ねするくらいであるといいと思いますよ♪

全ては我が子の為に素敵なピアノライフが送れますように。

いつも心にピアノ&音楽を♪♪
 

Mama's profile/プロフィール

楳寿 あかり

楳寿 あかり 【音楽教育家】

記事テーマ

「音楽」を10倍楽しく学び続けるために♪

習い事ランキングに必ず上位になる「ピアノ」最近、「ピアノは脳に良い」「人気の習い事だからとりあえず」という理由で始められる方が増えてきましたが、数ヶ月すると、「塾に行って脳を鍛えます」「むいてなかった」「練習がきつい」等の理由で続かない方も。どうすれば、「音楽」を楽しく学び続けていけるのかをいろいろな観点から連載していきます。

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