「ピアノの発表会」と聞くと、「緊張しそう」「練習が大変かも」「うちの子にはまだ早いかな」など、お母様ご自身が感じられるかと思いますが、ピアノをご経験のないお母様にとっては未体験で、不安もいろいろあるかと思います。
そこで、以前のコラムでも書きましたが、「発表会への心構えについて」パート2を今回のコラムでは書いて参りたいと思います。
発表会は、お家やレッスンで弾くのとは違い、大きなホール、大きなグランドピアノ、そして沢山のお客様の前での演奏!!
想像しただけで、何十年も発表会に参加し、主催者になった今も、手に汗をかいてしまう私。
そもそも、ピアノを始めたときは、単純に「ピアノが弾きたい」 ただそれだけでした。
それがいつの日か、発表会に参加し、参加していた発表会で今度は講師として参加しという月日が流れ、、やっぱり、いつの時代に自分のステージでのマナーや発表会の心構えを感じるようになったかなと考えると、初めのほうは出るだけ、参加するだけでワクワク、でも苦手なフレーズ、譜読みで苦労するといった、導入期だったような気がします。
それから、やはり小学生の高学年、周りのお友だちがびっくりするほど、ピアノが上手だったり、ステージが素敵だったり、お友だちを見て、「あー、私も彼女たちのように弾けるようになりたいな♪ お辞儀の仕方が美しいな」と考えるようになっていきました。
先生からはもちろんしっかりと、演奏もステージマナーも学ぶのですが、小学低学年くらいまでは、自分は意味はよくわかってなく、ただ先生のお話はちゃんと聞いて「真似る」ということをしていたように思います。
発表会に参加するのは、ピアノが上手だからとかというのとは全く違う!ということをご理解頂けたらと思います。
ピアノが上手でもっと挑戦したいのではあれば、コンクールというのに参加するというのもいいですね。
ピアノの発表会は、日頃のピアノのレッスンの成長をいつも応援して下さるご家族やご親戚、また、仲間、仲間のご家族に、感謝の気持ちで弾き、それを聞いて頂く、貴重な機会です。
年に何回もきっとあるお教室なんて少ないと思います。その1日に、前年度の発表会から今日までの成長を聞いて頂くのです。
そして、一緒のお教室で学ぶお友だちの演奏を聞いたり、お辞儀の仕方をみて、自分に刺激を貰える場所だと思っていいと思います。
小さな生徒さんはステージに上がるだけで感動しますし、何十年も続けていらっしゃる方はピアノの音色、音楽そのものに感動をおぼえます。
では、様々な観点における、ピアノの発表会当日のマナーについてお話ししましょう♪
1、発表会当日、もしくは前日に、リハーサルがあるとしましょう!
あたり前なのですが、本番のステージで練習しないようにしましょう!
練習は、それまでにきちんとやっておくことが大切です。
ステージでリハーサルが行える場合は少ないかと思いますが、できる場合は、確認作業です。
2、ピアノの重さ、ホールでの響きを確認して、お辞儀の位置を確認してあとはイメージトレーニングをしましょう!
例えば、フォルテ「強く」がホールによっては響きすぎたり、もの足りなかったり、どれくらいが適しているかを確認します。ピアノが違えば、ホールが違えば、響きが変わるのは当たり前なので、まずはそのあたりを確認して頭の中を整理しましょう。
3、演奏中の出入りは厳禁です。演奏する側は、少しの雑音も気になるものです。
演奏者が演奏に集中できるよう、雑音がならないよう心がけましょう。
トイレなどは、出来たら休憩時間に。小さいお子さまの場合もなるべく慌てないでいいように配慮しましょう。
自分が演奏している最中にされたら嫌なことは、人にも絶対しないでおきましょうね。
4、生徒席に座る場合の発表会でも、お友だちとの私語は謹みましょう!
弾いているお友だちの演奏に集中して聞きましょう!
5、演奏中に例え上手く弾けなかったとしても、終わりのお辞儀はきちんとしましょう!
終わりよければ全てよし!
発表会が全てではなく、また練習を頑張ればいいのです。もっと上手に弾けたのに!なんていうこともあるかもしれませんが、立派に弾き遂げたという気持ちで充分かと思います。
6、聞く側のマナーですが、心地よく眠ることがあっても、いびきだけはかかないでくださいね。
7、どんな状況でも演奏中に大きな声を出さない。
小さなお子さまのいる方によくあるパターンですが、飴を食べさせておいて喉に詰まらせた! びっくり「ギャー」っとなる、よくあります。でも、弾いている方からすると迷惑な話! まして、ホールでの飲食は不可がほとんどかと。
気持ちは大変わかるのですが、最大限の注意をお願いしたいなと思います。
8、貴重品は必ず自己管理する。先生は発表会当日は何かと忙しいものです。個人の貴重品までは管理できないと思います。
大切なものがなくなると、その発表会そのものが台無しになりますから、あまり高価なものは持ってこないでおきましょうね。
よくあるパターンでは、高価な傘、帽子など。
あらかじめ、貴重品はしっかり自己管理できるようにしておきましょうね。
9、駐車場がなく近隣に停める場合は、きちんとパーキングへ。
誤っても、24時間スーパー、お店などには停めないようにしましょう。
クレームが先生に入ると、もうそこのホールでは発表会ができない!なんていうことにもなりかねません。
10、発表会当日、遅刻厳禁!
いろいろご事情がある場合を除いて、せめて開場10分前にはゆとりを持ってくるようにしましょう!
自分の出番に間に合えば!なんていう考えはいけません。お友だちの演奏をしっかり聞くのも発表会の大切な主旨なのです。
11、発表会のホールで背もたれの椅子で聞く場合、小さいお子さまが足をバタバタさせて、前の方の椅子の背を蹴る! これも絶対やめましょう。保護者はマナーを教える立場ですから、しっかり注意しましょうね♪
12、会場内を走る
これも絶対やめましょう。
急ぎのときは静かに大股で(笑)
13、ビデオ撮影の為に早く場所を押さえる。
これは先生によってやり方が違うと思いますのでよく確認しておきましょう。
14、衣装の確認
当日の衣装はどういうものが良いか、初めて参加される方は不安かと思いますので、先生に聞いておきましょう!
日頃なかなか着る機会のないドレスもいいと思います。
デニムや海に行くようなサンダルは、ピアノの発表会には、いかがでしょうか?
常識って何?なんていう時代なのかもしれませんが、私は発表会にはどうかなと思います。
価値観の多様な時代ですが、いろいろご検討して、我が子がステージでピアノを弾く特別な機会です。
最大限、皆様が素敵な我が子に大変身できますように♪
今回のコラムでは、発表会のピアノ演奏だけでなく、マナーの大切さを書いてみました!
発表会は、演奏だけでなく、マナー、思いやり、協調性など沢山のことを学べます。
当たり前のことができてなかったなと感じたこともあるかもしれません。
まだまだまだ、書き足りませんが、また出来たらパート3を書いてみたいと思います。
お子さまのピアノの発表会が大成功しますように。
いつも心にピアノ&音楽を♪