皆様、遅くなりましたが、明けましておめでとうございます。
新しい年が幕を開けましたね!
お正月がくると気持ちがリフレッシュされ、また頑張るぞとenergyが沸いてくる方も多いのではないかと思います。
さて、今回のコラムでは、グランドピアノとアップライトピアノ、電子ピアノの違いを書いて参りたいと思います。
「生徒さんがピアノを持っているというから安心していたら実は小さなキーボードだった」「電子ピアノだった」と先生方から聞くこともありますし、体験レッスンの際に「所有楽器」を書いて頂く際に「ピアノ」と書いてあったけど実は「電子ピアノ」だったとか。
結論から言いますと、もともと、ピアノとは本来はグランドピアノのことを示します。
グランドピアノの特長は、あえて音楽用語を用いずに書きたいと思いますが、ごく小さな音からダイナミックな大きな音まで豊かに鳴り響き、音を打鍵する位置や強さによって、繊細な表情をつけることができ、細やかな速さで連続して打鍵することができます。弦を水平線上に横に張ることで奥行きがうまれ、大きなグランドピアノほど、よく鳴り響きます。ハンマーが自分の指の加減で戻るため、連続しての打鍵は一秒間に14回くらいまで可能だそうです。
まさに、現段階で生まれている音楽はグランドピアノで演奏不可能なものはないのです。
では、アップライト!
アップライトは、設置面積を最小限におさえながらも、ピアノ演奏が楽しめるように弦を縦に張っています。ハンマーをバネで戻すために連続しての打鍵は一秒間に7回くらいだそうです。
連続しての打鍵だけで比べてもグランドピアノのほうが可能性をより豊かにしていることがご理解頂けるかと思います。
一方で、電子ピアノは、上記の2つとはまるで発音形式が異なり、スイッチを押して打鍵をセンサーが感知し、電子音源をスピーカーを使って増幅させています。指の重さや打鍵の位置で音色が変わるグランドピアノ&アップライトに対して、表情をつけるのがなかなか電子ピアノでは構造上の問題から難しいのです。
初めから電子ピアノばかりで練習すると、音色の研究の習慣付けがなかなか難しいなぁと感じることがあります。
例えば、普段の練習は、グランドピアノ&アップライトでして、夜間は電子ピアノとかであるなら良いのかもしれません。
電子ピアノでの長期に渡る練習では、上達に限界があり、また、ピアノ自体の構造は全く違うものであるということをご理解されるといいかと思います。
例えば、部屋にグランドピアノを置くスペースがない!そう考えられる方ももちろんいらっしゃると思いますが、せめて、すぐには不可能であっても、ご自身のお子様が本当にピアノを弾けるようにしたいのであれば、アップライトを練習楽器として用意ができるようにしてあげてください。
アップライトと備え付けの電子ピアノでは、大きさはほとんど変わりません。
ある程度弾けるようになったときに、なかなか曲に表情がつかなかった場合にお子様の努力ではなく、楽器の構造上難しいということがあり、レッスンでグランドピアノで練習してもなかなかお家での練習がはかどらない、または、次のレッスンでも進歩がない、そのようなことがあります。
電子ピアノでは、必ず限界がきます。
購入が難しい場合もあるかと思います。その場合は、レンタルスタジオでたまにグランドピアノやアップライトで練習させてあげてください。
ご自身のお子様の為です。
全く、電子ピアノとピアノは違うものである!
お母様がその違いに気づき、ピアノで練習させてあげれるようにすることが上達の第一歩となります。
先生方というのは、例えば、体験レッスンで、「うちのお教室では電子ピアノでの練習はお断りしています」と言える先生、、少ないと思います。
しかし、時代の流れ上、電子ピアノがよく使用されるようになった今でも、おそらく、「ピアノ」で練習してほしいと考える講師がほとんどではないかと私は考えます。
例えば、テニスをテニスラケットで練習せずに、バトミントンのラケットで練習する。
野球のボールではなく、ソフトボールのボールで練習する。
そんな感じがします。。
きちんと学ぶには、「ピアノ」が必要です。。。
では、ピアノの下の真ん中についているペダルについてです。少し音楽用語が入りますがご了承ください。
♪グランドピアノのペダル♪
左側、シフトペダル。音量だけでなく、打鍵の位置をずらすと音色の変化が可能。
真ん中、ソステヌートペダル。直前に打鍵した鍵盤のダンパーだけが離れて良い響きだけが残る。
右側、ダンパーペダル。指を鍵盤から離してもダンパーを踏んでいれば弦は長く振動を続けて伸びる音が生まれる。
♪アップライトピアノのペダル♪
左側、ソフトペダル。ペダルを踏むとハンマー全体が弦に近づき、音がソフトになる。
真ん中、マフラーペダル。ハンマーと弦の間にうすいフェルトが下りてきて音量を下げる。
右側、ダンパーペダル。鍵盤から指を離してもダンパーは戻らず、弦は長く振動を続ける。
名称も違いますね!
個人的にアップライトピアノのマフラーペダル!お名前がかわいいなと思います(笑)
ペダルの構造をよく把握した上で、曲がより豊かに表現できるように、ペダルを使用します。
こうやって書いているとペダルを学ぶだけでも、かなり時間が必要&楽器が必要だなぁと感じます。
最後に、ピアノメーカーを書いておきますね!
ご参考になさってください。きっと初めて聞くメーカーもあるでしょう!
ピアノは生きた楽器で、メーカーでも1台1台、音が違います。
YAMAHA
カワイ
スタインウェイ
ベーゼンドルファー
アポロ
ベヒシュタイン
シュタイングレーバー
ザウター
プレイエル
など。
尚、アップライトピアノからグランドピアノは買い換えが必要か?と良く質問を受けますが、構造上の機能性と、専門的技術を身に付けるにはグランドピアノがより良いと思います。
同音連打&トリルが多用とされるロマン派、近現代にはいるとアップライトピアノではまた厳しい状況となるでしょう。
一言書き加えたいと思いますが、私は営業マンではございません。
あくまで、構造上の仕組み上の現実を書いているのみです。
このコラムをみて直ぐ買い換えないと思った方もいないでしょう!
また、電子ピアノだとレッスンが出来ないと言っているわけでもありません。
ただ、最近、「電子ピアノ」を「ピアノ」だと言う方が増えてきたように感じましたので、それは構造上も全く違うものであることをご理解頂けたらと思いました。
と言いましても、ピアノのないところで、ピアノを弾いてという依頼がくれば、18キロある電子ピアノを私も担いで現場に持っていき、弾いています。
普段はグランドピアノで練習しますので、電子ピアノも構造上難しい側面もありますが、可能な限りで、可能な曲を演奏しています。
きちんと学ぶには、ピアノで練習できる機会を増やすことが、やっぱり大切だと思います。
このことをどうか頭のすみにでも思って頂けたら幸いです。
ピアノで練習するとよりお子様はピアノの練習を頑張ると思います!
いつも心にピアノ&音楽を!
音楽が♪ピアノが♪
日常の生活の一部になるよう、私は今年も活動していきたいと思っています!
心のビタミンなんですね♪
ゆとりという部分がなかなか持てないかたにこそ、音楽は生活に必要だと思います。