一年半に渡って、連載してきました、私の「算数好きの子どもに育てる学習法」は、今回で最後になります。中学受験の算数講師を10年以上やってきて、算数で困っている親子をたくさんみてきました。そういうお子様の特徴は、算数に楽しみを見いだせないこと、でした。なんとか、小さい時に算数好きの子どもに育ててあげられたら・・・
小学校に入ってから算数で困らないようにしてあげられたら・・
それが、「幼児さんすう」教育に取り組む始まりでした。その中で、感じたことは、 「さんすう」というツールを使って、親子のコミュニケーションつくりをしていただきたい、という事でした。
お子様が小さい時のさんすうの勉強に、プリントは必要ありません。親子の言葉の「かずあそび」こそが大切です。
たとえば、お風呂の中で・・・
お散歩しながら・・・・
スーパーで買い物しながら・・・
お料理しながら・・・・
親子でかずで楽しく遊んでいただきたい、と思います。
一緒に折り紙を折ったり、なにか工作をしてみるのも楽しいさんすう遊びのひとつです。さんすうは、「かず」だけではありません。まる、しかく、さんかく、などの「かたち」、ながい、みじかい、おおきい、ちいさいなど、工作を通じてさんすうのお勉強をすることができます。
さんすうで親子のコミュニケーションを図るときに気をつけることは二つ。まず、一つ目は、「ほめること」。 半分できたらほめてあげましょう。 そして、「出来たこと」をほめるのではなく、「やった努力」をほめてあげましょう。出来たことをほめていると、できないときはほめてもらえない、と子どもが思うようになり、その結果、失敗したくないから挑戦しない、できたとウソをつく、という子どもになってしまいます。
二つ目は、「待つこと」。 子どもにじっくりと考える時間をあげましょう。そのときは、じっと待って、横から口を出さないようにしましょう。考える、という習慣を子どもにつけさせることが大切です。いろいろやってみて、答えを自分で出すこと。そのとき、「やった~」「出来た」という達成感を味わうことができるのです。焦って、答えを教えてしまうことのないようにしましょう。
さんすうは、とても楽しいものです。それは、本来、「勉強」というものではなく、生活の中で昔の人が考えた「知恵」なのです。子育ての時間は、実は、それほど長くありません。親子で楽しい時間を過ごすこと・・・それこそが一番大切なことだと思うのです。
私の記事が、みなさまの親子の楽しいコミュニケーションつくりの一助になれば、こんなにうれしいことはありません。今まで、読んでくださってどうも有難うございました。
すべての親子が素敵な時間を過ごされますように・・・
そして、さんすうで困る親子が少なくなりますように・・・
これからもがんばっていきます。ブログはずっと続けていますので、またそちらに遊びにいらしてくださいね。
このたび、公益財団法人・日本数学検定協会で、「幼児さんすう指導法 & インストラクター養成講座」が始まることになりました。そして、そこで、私が講師をさせていただくことになりました!
ご自分のお子様にさんすうを教えたいお母様、 さんすうの教室を開きたい方、 幼児教室で先生をしたい方、などにおすすめです。
コースを修了されたかたは、日本数学検定協会の、認定講師になることもできます。
この機会に、ぜひ、受講なさってください。
詳しいことは、私の HP をごらんください。
大迫 ちあき 【算数コーチャー】
記事テーマ
生まれつきの子供の能力に差はありません。「算数って面白い!」「お勉強って楽しい!」とお子様に感じさせてみませんか?大切なのは「環境づくり」です。算数好きの子供に育てたければ、圧倒的に「幼少時」の取り組みが大切です。日々の暮らしの中で、子供たちが「学びを楽しめる基礎力」を付けていく方法をご紹介していきます。