あかちゃんハンドサインでは、「このハンドサイン(動き)が正しい」という考え方はせず、子どもにとって使いやすいかどうかという視点からハンドサインを選択しています。
紹介しているハンドサインの通りでなくても、子どもがわかりやすく、動かしやすい動作を考え、オリジナルのものを作ってもかまいません。
どのタイプのハンドサインを取り入れてもよいですが、繰り返し同じハンドサインを使い続けたほうが、子どもにとって混乱も少なく、覚えやすいでしょう。
今回は、たくさんあるあかちゃんハンドサインの中から、日常生活の中で覚えておくと便利なハンドサインをご紹介します♪
まずは、授乳の際や離乳食を食べるシーンなどで使うことができるハンドサインです。
たとえば、「おっぱい・ミルク」というハンドサインだったら、授乳タイムのたびに、この動作を見せてあげると、おっぱいやミルクがほしい時は、自分でこのハンドサインをするようになります。
まだ言葉が出ない時期から、ちゃんと要求がスムーズに伝わるということは、赤ちゃんにとっても嬉しいことですよね。
【おっぱい・ミルク】
乳搾りのイメージで。
片手をグー、パーと開いたり閉じたりする。
【食べる】
食べ物を口に運ぶようなしぐさをする。
【おいしい】
ほっぺを手の平でトントンと軽くたたく。
【大好き】
重ねた両手を胸の前へ持っていく。
次に、離乳食やおやつを食べる際や、遊んでいる時にお子さん自身の意思表示として、またお子さんに状況を説明する場合などに使うことができるハンドサインです。
たとえば「ちょうだい」は、食べ物がもっと食べたい時でも使えますし、おもちゃを貸してほしい時にも使えます。
「もっと」も同じですが、これは「ちょうだい」と併せて使うことで、「もっとちょうだい」というように使うこともできます。
【ちょうだい】
手のひらを上に向けて、トントンと重ねる。
【もっと】
両手をグーにして胸の前で拍手するようにコツコツ合わせる。
【まって】
片方の手の人さし指を立てて、胸のあたりからやや前方へ押し出す。
【おしまい】
上に向けて開いた両手を、パッとすばやく回転させて下に向ける。
感謝の気持ちや、悲しい気持ちなど、感情を表す場面で使うことができるハンドサインをご紹介します。
「ありがとう」はハンドサインを習っていなくても、胸の前で手を合わせてお辞儀する動作をしているお子さんも多いかもしれません。
おうちで決まったハンドサインがある場合は、無理に変える必要はありませんので、そのままそのハンドサインを使ってくださいね。
また、お子さんが泣いているときは、その原因が「かなしい」からなのか、「痛い」からなのかがわかると、ママやパパにとっても「なんで泣いているの?」という疑問が解消されて、育児がラクになると思います。
また、お子さんにとっても「ママやパパが自分をちゃんと理解してくれている」という安心感は大きいはずです。
【ありがとう】
投げキッスをするように、片手を口元から前に出す。
【ごめんなさい】
手をグーにして、頭をコツコツとたたく。
【かなしい】
両手の人差し指を使って、目元から涙が流れるイメージで下へ動かす。
【痛い】
両手の人さし指の先を、胸の前あたりでツンツンと合わせる。
今回は、生活の各シーンで使う機会が多い、覚えておくと便利なハンドサインをご紹介しましたが、最初からたくさん覚えることはできません。
少ない数のハンドサイン、そして身近なものを見せてあげることから始めましょう。
まずはママやパパがハンドサインの見せ方のコツや、タイミングなどを練習するつもりで始めます。
慣れてきたら徐々にハンドサインの数を増やしていきましょう。
また、しっかりとアイコンタクトをしながら、言葉かけと一緒にゆっくりはっきりとハンドサインを見せましょう。
お子さんがハンドサインを使い始めたときには見逃さず、大げさなくらいに褒めてあげてください。
ママやパパが喜んでいる姿を見れば、赤ちゃんもうれしいはずです。
得意げに同じサインを何度もやってみたり、ほかのハンドサインもできるようになるでしょう。
その繰り返しで、使えるようになるハンドサインも徐々に増えていきますよ♪
滝田 加奈子 【(社)日本コミュニケーション育児協会 代表理事】
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