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今回の記事が、連載２年目のはじめての記事になります。これからも『英語を学ぶ』をトピックに、いろんな視点から深く考えていきたいと思っています。みなさんが私の記事を読んで下さることで、英語学習について考える機会が増えたら嬉しいです。

新しいスタートの記事のトピックとして選んだのが、『英語を学ぶ理由』について。幼くして英語学習をスタートする子どもたちのほとんどが、「子どもに英語を学ばせたいです！」という保護者さんの強い希望でスタートします。子どもたちはある程度の年齢になるまで、英語を勉強する必要性を明確に理解できません。なので、ご両親が英語学習の理由について考えることはとても大事なことです。

では、パパとママに質問です。「どうして英語を学ばせたいと思ったのですか？」

答えは人それぞれでしょうが、私が良く耳にする答えは：

• 「近い将来、英語ができて当たり前の社会になるので、うちの子にもしっかりと英語を身につけて欲しい。」
• 「英語を使い、国際的な仕事をして欲しい。」
• 「外国の人と会った時に、物怖じせずコミュニケーションがとれるようになって欲しい。」
• 「英語を学ぶことで視野を広げて欲しい。」
• 「子どもが海外旅行に連れて行ってくれたら素敵。」
• 「小学校での英語の授業もはじまり、あせりを感じている。」
• 「受験のために、英検やTOEICで良い点をとっておきたい。」

この答えを見ると、英語学習の理由は様々で、『英語』とひとくくりに言っても、いくつかの違った姿があるということに気づかされます。テストで高得点をとるための英語もあれば、決められた場面、例えば観光できた外国の方へのサービスが目的の英語もある。仕事上のある一定のやりとりをするのに使われる英語もあれば、海外旅行で使う英語もある。

私が信じる英語は、海外の人と自然なコミュニケーションがとれる英語で、心の底にある深い思いや、微妙な感情の動きを表現出来る英語。分かり易く言うと、外国の人と一緒に映画を見て、同じ場面でお腹を抱えて笑ったり、もし自分が笑えなくても、相手が笑っている理由を理解し受けとめることができる英語力をつけてあげたいと思います。そうでなければ、話をしている相手と本当の意味での関係が築けません。本当の意味で『英語を学ぶ』って、そういうことではないでしょうか？　英語のテストで高得点をとったり、日本の町中で迷っている外国人に道案内をしたり、海外旅行先で食べ物をオーダーできることが目標では、日本人の真の英語力は上がらないと思います。

英語を勉強することで、世界中のより多くの人とコミュニケーションがとれるようになります。そして、自分自身や生まれ育った社会を、より客観的に見ることができるようになります。良いことだけで無く、疑問、反対、批判も多く出てきます。私自身も、未だに色んな葛藤と戦い続けています。自分が育った社会のマイナス面に気付き、それを受け入れ乗り越えることは、簡単なことではありません。でも、英語を学ぶとはそういうことです。こういう英語を学ぶ人が増えることで、日本は将来もっと良い国になれるはず。

「どうして子どもに英語を学ばせたいのだろう？」自分に問いかけてみて下さい。そして思い浮かんだ理由について、さらに掘り下げて考えてみてください。そのプロセスを何度となく繰り返す中で学ぶことが沢山あるはずです。