一口にペットといっても、様々な種類があります。
今回は、その中から、手のひらサイズの大きさで、子どもと一緒に暮らすのに向いているペットについて、それぞれの特徴などをご紹介します。
食べ物を手で持って食べたり、頬袋いっぱいに詰め込んだり、からからと熱心に回し車を回す姿はとてもかわいらしいです。
金属ケージの金網ごしに指を入れると、食べ物だと思ってかみつくことがあるので、
誤って子どもが手を入れないように注意が必要です。
湿度の管理ができるのであれば、ガラスや透明なプラスチックのケージもいいでしょう。
慣れると手に乗せることも可能ですが、中には気性の荒い個体もいます。子どもが強く握り過ぎないように気をつけましょう。
大きめのゴールデンハムスターはおっとりした性格の個体が多くふれあい向き、中型のジャンガリアンハムスターは温厚でなれやすいといわれていますが、最近は臆病で攻撃的な個体が多い気がします。さらに小型のロボロフスキーハムスターは臆病でとてもすばしっこく、鑑賞向きです。
とても愛らしい見た目です。北海道の大雪山の旭岳では野生のエゾシマリスが観光客の人気を集めている例もあります。
日本でペットとして売られているのはチョウセンシマリスです。
幼いときから飼うと懐く個体もいますが、それでも性成熟して発情期を迎えると攻撃的になり、触らせてくれなくなるケースが多いです。動きもすばしっこいので、鑑賞向きです。
男の子に人気の昆虫の代表格のカブトムシやクワガタは、硬い甲羅で覆われているので、
子どもが手にとって遊んでも、比較的大丈夫でしょう。
つがいで飼って、うまくいくと、卵を産んで、孵化し、幼虫からさなぎを経て、成虫になる成長過程を観察することもできます。
他にもスズムシやコオロギなど、鳴き声を楽しむことができる種類や、テントウムシや蝶など、目で見てその美しい姿を楽しむ種類もいます。
お母さんは苦手かもしれませんが、自然界に興味を持つ、第一歩としていかがでしょうか?
小田 寿美子 【獣医師】
記事テーマ
犬猫をはじめ、うさぎやハムスター、小鳥など、家族の一員として、また子どもの情操教育のために、ペットは日本の家庭にも欠かせない存在になってきています。ペットのいる暮らしに関するさまざまな疑問、メリットやデメリットについて、専門的な立場から連載していきます。ペットの問題行動カウンセラーとしても活躍する、筆者ならではの多彩な視点から述べます。