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私たちの体は私たちが食べた物でできています。

 

日本の中で、季節ごとに行われる伝統的な儀式や行事のことを年中行事といい、

その時の行事やお祝いごとにいただくお食事を行事食といいます。

行事食は昔の人が考えた「健康に生きてゆく」ための知恵があるといわれています。

また、子どもたちが、優しく、健やかに、心豊かな人に育って欲しいという「祈り」や「願い」が込められているともいわれています。

 

最近は、日本の行事食という言葉、さらにその食べ方や作り方など忘れられつつあります。

私たち日本人の大切な食文化として是非知っていただき、これからに受け継いでいっていただきたいです。

さて日本ではどんな年中行事があるのでしょうか？

地方地域によっても異なりますが、代表的な行事とその時にいただく行事食を月別にご紹介いたします。

 

◆1月の主な年中行事と行事食　　　　　

1日　　　　　　　お正月　　　　　　　　　おせち料理　　　お雑煮

７日　　　　　　　人日の節句　　　　　　七草かゆ

11日　　　　　　　鏡開き　　　　　　　　　雑煮　ぜんざい

 

◆2月の主な年中行事と行事食　　　　

3日　　　　　　　　節分　　　　　　　　　　大豆　恵方巻き　　鰯

 

◆3月の主な年中行事と行事食　　　　

　3日　　　　　桃の節句　　　　　　菱餅　ひなあられ　白酒

 

◆4月の主な年中行事と行事食　　　　　

８日　　　　　花祭り　　　　　　　　甘茶

 

◆5月の主な年中行事と行事食　　　　　

５日　　　　　端午の節句　　　　　柏餅　ちまき

 

◆6月の主な年中行事と行事食　　　　

1日　　　　　氷室の節句　　　　　水無月　かきもち

 

◆7月の主な年中行事と行事食　　　　

７日　　　　　　七夕の節句　　　　　そうめん

２０日ごろ　　　土用の丑　　　　　　うなぎ

 

◆8月の主な年中行事と行事食　　　

１日　　　　　　八朔　　　　　　　　　　五穀

 

◆9月の主な年中行事と行事食　　　　

９日　　　　　　　重陽の節句　　　　　菊花酒

中旬～下旬　　　　十五夜　　　　　　団子

 

◆10月の主な年中行事と行事食　　　　

８日　　　　　　亥の子　　　　　　　　亥の子餅

 

◆11月の主な年中行事と行事食　　　

１５日　　　　　七五三　　　　　　　千歳飴

 

◆12月　　　

21日ごろ　　　　　冬至　　　　　　　　　かぼちゃ

３１日　　　　　　　大晦日　　　　　　　　そば

★人日の節句（じんじつのせっく）　1月7日

節句は「節目の日のお供え」という意味です。人日の節句は　神様にお供えをして幸せを願う節目の日といわれています。

また、七草（せり　なずな　ごぎょう　ほこべら　ほとけのざ　すずな　すずしろ）は

お正月のご馳走に疲れた胃に優しさと休息を与えた昔の人の知恵でした。

 

 

★節分　　2月3日

疫病を鬼に見立て豆をまいて追い払う儀式。

大豆には呪力があると考えられていたため、厄除けの鬼退治には大豆が使われました。

 

 

★桃の節句　3月3日

女の子の成長を祝うお祭り。

菱餅は　下から　緑　白　赤の順につまれ、緑は健康　白は清浄　赤は魔除けを表してます。

ひなあられは、普通、桃　緑　黄　白　の4色です。それぞれ　四季を表しているといわれています。

また、ひなあられには一年中娘が幸せに過ごせますようにという願いが込められています。

 

★花祭り　4月8日

仏教の創始者であるお釈迦様の誕生日です。

あまちゃづるという葉を乾燥させて煎じた甘味が強い　甘茶を　持ち帰り飲んでいたとされますが、今は

お寺では　花祭りには　仏様の立像に甘茶を注ぎます。

 

★端午の節句　5月5日

武道を重んじ　勝負に通じる男の子の節句。

柏餅の柏の葉っぱは　子孫代々栄えるようにという思いが柏に込められています。

ちまきには、免疫をつくり　悪病災難を除くといわれています。

 

 

★氷室の節句　　6月1日

貴重だった天然の氷を朝廷や幕府に献上する日であったそうです。

6月1日に氷を口にすると夏痩せしないといわれていました。

「水無月」という　米粉やういろうの台にあずきをのせた和菓子をたべる地域もあるそうです。

 

 

7月以降の行事食の説明は次回に続きます。

 

参考文献　：　長崎出版 /  高橋　司著　/　「食で知ろう　季節の行事」