入園、入学式など改まったイベントが多い春。皆さまは、お子様のご入園、ご入学など経験されましたでしょうか。ご入園、ご入学、また進級された皆様おめでとうございます。今年は、素敵なご縁をいただき少し違う視線で入学式を拝見する機会を得ることができました。
来賓の方々の美しい礼は目をひくものでした。時間が決まっている式ですから、挨拶も一言と皆さま大変短いものです。挨拶の最初と最後に行う礼は、見ているものとしては大変気になるものでした。「素敵」と感じる方は、男女問わず、年齢問わず礼が美しいのです。
機内でも礼をするシーンは数多くあります。
機内に御乗りいただく際、ドアサイドでお座席の確認、ご案内などをしつつお客様に会釈程度ではありますがご挨拶をさせていただきます。タイ バンコクフライトで、タイ人の客室乗務員は、飛行機が出発する際、ご挨拶とともにタイ風の挨拶、胸の前で両方の手のひらを合わせるスタイルで皆さまに礼を表しました。
相手に伝わる礼を、体で表現できるように、訓練していたことを思い出します。多くの人の前に出る機会がなくても、知っていると知らないとではお辞儀がきっと変わってきます。今までは、人前で話した経験がないという方でも、お子様の役員、PTAなどの学校行事のなかで経験をするママも多いですね。その都度、相談を受けることが多いので、ぜひ、知識として覚えておくと便利ですよ。
礼には「同時礼」「分離礼」があります。どちらも正しいマナーです。状況に応じて使い分けをすると素敵に映ります。
「同時礼」 挨拶と同時に行うものです。
「分離礼」 挨拶のあとに行うものです。
分離礼のほうが、より丁寧な印象を与えます。また、女性の場合は、こちらのほうが、ゆとりがあり女性的に映るのでお勧めです。
礼は、第一印象を決定づける一つ。見ために入るでしょう。3つの要素の内、見ためは約70パーセントを占めるものです。相手に自分がどのように映るかという要素の一つであることを覚えておくといいですね。
礼は、型で表現できます。型の整った礼は、美しく、誠実さを表現することができます。就職活動、接客業をしている方は、この型を学ぶといいですね。
今回は、型に入る手前。礼の動作を確認しましょう。
1 姿勢を正しくします。体を傾ける際は、必ず腰から傾けます。首だけペコとならないように気をつけたいですね。
2 体を元に戻す時は、頭をゆっくり戻します。
3 手の位置を確認。男性は、横。女性は、お辞儀と同時に軽く前で組むようにします。組む際は、右手を下にします。
動作を身につけてから、型にはまった礼というものを学んでいきます。型については、また別の機会にお話ししましょう。この動作だけでも日頃の生活では十分素敵に映ります。
「会釈」「敬礼」「最敬礼」とありますが、どのような違いがあるか簡単に説明しましょう。
「会釈」 通路、廊下などで誰かとすれ違ったり、道端で知り合いに会った時などに使います。視線をつま先から約2メートル先にする感じです。
「敬礼」 お店に入った時にお客様に対して挨拶する際には、この敬礼を使います。面接などで面接会場に入った際などもこの礼ですね。「いらっしゃいませ」「ありがとうございました」「失礼します」などの挨拶時は敬礼をします。視線をつま先から約1メートル先にする感じです。
「最敬礼」主にお礼や謝罪で使われます。「ありがとうございました」「申し訳ございませんでした」などです。視線をつま先から約30センチのところに落とす感じです。
礼は、挨拶の気持ちを体で表現したものです。自分の気持ちが伝わるように、美礼をめざすことができたら素敵ですね。
滝澤 雅子 【マナー講師】
記事テーマ
日本の女性は、特にママのマナーは、世界に誇れるほど気遣いが出来ています。素敵に生活するコツを「知恵袋」としてお伝えしていきます。少しのコツを一緒に学び、日々の生活を美しく変えてみませんか。