入園、入学シーズン。贈り物をしたり、お返しをする機会も増える時期ですね。贈り物をスマートにできる女性は、気遣いができとても素敵に映ります。友人が、子どもも一緒のランチを約束した席に、いろいろな種類のポッキーをもって現れました。「今日は、ポッキーの日なんだって。みんな、好きなポッキーをどうぞ。」・・・ママのランチにお付き合いしていた子どもたちはそのサプライズプレゼントに大喜び。場が一気に明るくなりました。贈り物美人とは、少しの気づきと、気遣い、行動力であることだと思います。
どのような種類でも、お祝いの贈り物をする時には時期を逃さないことが大切です。贈り物は手渡しをするのが1番。遠方の方などで手渡しが難しい場合は配送を利用して時期を逃さないようにしましょう。配送の場合は、挨拶をかねた送り状をそえるとワンランクアップした贈り物になります。
贈り物の内容は、相手が喜ぶものが1番。ガラス製品、陶器のお皿など「割れる」「壊れる」を連想させるものは贈り物として適していないとされています。とはいっても、新生活をスタートするのに必要な贈り物も中にはあるでしょう。最近は、そこまでこだわらないようになっていますので、「本来は、マナー違反だけれでも・・・・」と一言添えて、相手が喜ぶ贈り物ができると素敵です。
贈り物選びをする際、家族構成、年齢などはよく考えて贈ることをお勧めします。自分の好みばかりをおしつけるのは、相手が喜ぶとは限りませんので、もし迷ったときはショップの店員など専門の方のアドバイスを聞くことも1つの方法です。旬の贈り物を教えてくださることが多いので、参考にして選ぶといいですね。
贈り物をするときにメッセージを添えることをお勧めします。手渡しをすることができないときなどは特に忘れてはいけない心遣いです。
CA(キャビンアテンダント)をしていてこのメッセージの大切さを感じることが多々あります。CAの先輩方はメモを使ったコミュニケーションがとても上手でした。常にかわいらしい一言を書くことのできるメッセージ用紙を持ち歩いていて、何かあるとすぐにそのメモとペンを出します。
同じメンバーで仕事をすることは少ないので、何か仕事でお礼を伝えたかったり、お誕生日のおめでとうを伝えたかったり・・・そのようなとき、贈り物のお菓子とメッセージをそえてレターボックスにいれてコミュニケーションをとっていました。このちょっとした気遣いは、プレゼントを受けたものにしかわからない嬉しさがあります。毎回同じメンバーではなくても、コミュニケーションよく仕事がしていける秘訣ともいえるでしょう。
メッセージはお客様とのコミュニケーションにもよく利用していました。お客様から、現地のお勧めのお店を質問された時などスッとメモを出し、一言「素敵な時間をお過ごしください・・・」など添えて情報をお伝えしていました。
一言のメッセージがあると、グッと心に残る贈り物に変わります。贈り物をワンランクあげるのは、高価なものをさしあげるのではなく一言添えることで、気持ちが大切です。
入園、入学のお返しをする機会がこの季節は多いでしょうか・・・。お祝いを頂いたら、まず、お祝いを受けたお子様から直接お礼を伝えるようにしましょう。直接お会いできない場合は、頂き物が届いたことを伝える意味でも、御礼状はすぐに出します。お子様がメッセージを書けない場合は、絵をかいたり、写真を同封したりすると相手に状況が伝わりやすくてお勧めです。
御礼状がすぐに出せない場合は、電話でお礼を伝えます。頂きものが確かに届いていることを伝えるのにも、電話をかけることはとても大切です。この際にも、お子様から直接お礼がいえると素敵です。
お返しをする場合は、「内祝い」と表書きをし金額は半分から3分の1くらいを目安にします。最近はスタイリッシュなお茶の専門店などもあり、贈り物、お返しに使うこともあると思います。お返しをする方の年齢などによっては、「日本茶は仏事に」という考え方があるのも事実です。この考え方があることを知っていると、気にすると思われる方には、仏事を連想させないようなお返しを選ぶと素敵です。
贈り物を楽しむ気持ちが、心を豊かにします。忙しい時間を過ごすママですが、贈り物を選ぶ時間と、メッセージを考える時間は相手を思う時間として費やしてみましょう。ママとして、女性として豊かに美しくなる時間だと信じて。
滝澤 雅子 【マナー講師】
記事テーマ
日本の女性は、特にママのマナーは、世界に誇れるほど気遣いが出来ています。素敵に生活するコツを「知恵袋」としてお伝えしていきます。少しのコツを一緒に学び、日々の生活を美しく変えてみませんか。