2013年最初の記事で“まごわやさしい”をご紹介しました。
その後お味噌(=豆のま)、白身魚のでんぶ(=さかなのさ)、とご紹介しましたが、
今回はやさいの“や”に注目です。
野菜はからだにいい!これはみなさんご承知のこと。
でも、もっと知っていただきたいのは、野菜には旬があり、その季節に応じたものを
体が求めているということです。
旬のお野菜は新鮮なだけでなく、栄養価も高いのが特徴です。
たとえば冬が旬のほうれん草。
夏場でも手に入りますが、そのビタミンCの含有量は夏場に収穫されるものと
比べると約3倍も多いのです。
また、野菜にもそれぞれ効能があります。それはその地に住む人たちの季節や体調に応じた効能がおおく、日本で夏に旬を迎えるきゅうりは、水分が豊富で体を冷やす効果があります。暑くて汗をいっぱいかく夏にはもってこいの野菜ですね。
では、春は体にどんな変化がでてきて、どんなものを求めているのでしょう。
春は陽気が徐々に暖かくなるとともに、草木が芽吹く季節。
人間の体も同様に、陽気に満ちてきて心身ともに活動的になる時期です。
その気のめぐりをよくしてくれるのが春に旬を迎える野菜の特徴でもあります。
菜の花、タラの芽、タケノコ、セリ、セロリなど、など春が旬の野菜には苦味があるものが多いのですが、この苦味が冬眠状態だった体内の余分な老廃物を排出し、細部を活性化させ、新陳代謝をよくするはたらきがあります。
では、今回は春が旬の野菜の代表、菜花(ナバナ)を使った和え物をご紹介しましょう。
菜の花のつぼみと花茎、若葉をナバナ、といいます。産地としては、千葉、香川、愛知、三重などが有名です。
栄養価のとても高い野菜で、健康効果抜群の野菜です。ビタミン類やミネラル類を豊富に含みますが、特に、ビタミンCの含有は野菜の中でもトップクラスでほうれん草の約4倍、カルシウムも約3倍含まれています。風邪などの病気に対する免疫力を高め、貧血予防や、美白効果、たくさんの効能が期待できます。
不調がでやすいこの時期にぜひ食卓に取り入れたい野菜です。
今回は簡単な和え物をご紹介。さっと作れて、見た目も栄養価も高いおすすめの一品です。
この時期しか食べられない食材ですから、食卓の副菜に取り入れていただけると幸いです。
☆菜の花和え☆
<材料>
・ナバナ(120~130g)
・卵 1個
◎和え衣
醤油小匙2
だし汁小匙1
みりん小匙1
※ダシ醤油などで代用も可
辛子お好みで少々
<作り方>
①炒り卵を作ります。
卵一個に塩一つまみを加えよくかき混ぜ、よく温まったフライパンにオイルを加え、熱くなったところに溶き卵を入れ、すばやくかき混ぜ、火を消します。(余熱でもどんどん火が通ります)
②ナバナを茹でます。
フライパンなど浅いものでも十分茹でられます。熱湯になったら塩を少々加え、茎の部分から入れて茹でます。15~20秒程度で色が変わってきたら、とりあげてOK。そのままざるにとって冷まします。
③醤油洗い(☆ひと手間♪)
水気を絞る際に醤油を少し垂らして絞ると水っぽくなりすぎず、ほどよく和え衣ともなじむため、多少時間がたってもしょっぱくならない効果があります。
④和え衣に炒り卵と3~4センチにカットしたナバナをいれ、和えます。
春の訪れを感じる一品です。卵の黄色とナバナの緑のコントラストが食卓に彩を添えます。
また、炒り卵と一緒に和えることでナバナ特有の苦みが軽減されます。小さなお子様でもおいしく食べられます。お試しください♪
※アレンジ編※
もしナバナが手に入らなかったら・・・ブロッコリーなどよく手に入るお野菜でアレンジもOK!
食卓に季節を感じさせる一品を加え、たのしく食育してください♪
参考文献:株式会社枻(えい)出版社/『旬の野菜手帖』
高橋書店/『もっとからだにおいしい野菜の便利帳』(監修:白鳥早奈英、板木利隆)
成美堂出版/『いちばんわかりやすい東洋医学の基本講座』(監修:佐藤弘、 吉川信)
飯塚 悠 【食育指導士 】
記事テーマ
子どもの『ママのごはんおいしい!』は魔法のことば。その言葉で、ママは自然と笑顔になり、それをみたパパも笑顔に・・ 幸せの輪が広がります。なんでも手に入る便利な世の中だからこそ、手作りに目をむけましょう。子どもと一緒にできる日本の伝統的な発酵食や乾物料理、季節料理などの体験記とともに手作りのワンポイントを紹介。