急なお客様。
そんな時、内心ドキドキしながらも涼しいお顔で「焼きたてのお菓子があるけれどお茶にしない?」なんて言えたら…今日の私、なんだか素敵じゃないですか?
今回は「忙しいママ」を「素敵なママ」へと輝かせてくれる焼き菓子レシピと、ピンチを救う魔法のひと手間をご紹介いたします。
娘が3歳の時に初めて作ったお菓子は、今日ご紹介する貝殻のケーキと呼んでいた「マドレーヌ」。
「初めて作ったお菓子はマドレーヌです」という方も結構いらっしゃるのでは?
基本中の基本のお菓子だからこそ、美味しく作りたい。自信を持ちたい。お店のように作りたい。
そんな願いを叶える為に、今回はポイントをしっかりと。
そしていつもの作り方に「あの」方法をプラスして、急なお客様にも焼きたてを召し上がってもらえるよう、ちょっと内緒の裏ワザもお伝えいたします。
――(材料)(マドレーヌシェル型・約10個分)――――――――――――――――
*はちみつ 10g
(作業に使う大きなボールに蜂蜜を直接入れて量ると無駄がありませんよ。)
*全卵 2個
*グラニュー糖 100g
*レモンの皮 1/2個分
*小麦粉 120g
*ベーキングパウダー 小さじ1
*無塩バター (*1) 120g
(5㎜幅にスライスしながら計量すると後で火を入れる時に溶かしやすい)
(*1)無塩発酵バターだとますますおいしく。製菓材料店にて扱っています。
――(作り方)――――――――――――――――――――――――――
①蜂蜜の入ったボールに全卵を割りいれ、泡だて器で10回ぐるぐると軽く混ぜる。その後グラニュー糖とレモンの皮を加え、同じようにぐるぐると20回混ぜる。
②小麦粉とベーキングパウダーをふるいながら加え、同じようにぐるぐると50回混ぜる。粉気がなくなって生地がきれいになじんでくる。
③薄切りにしたバターを鍋に入れ、強火にかける。バター全体が解けて液体状になったら、あともう少し火を入れる。
火を加えることによってバターの香りが芳醇になり、仕上がった時の香りが断然よくなる。
火からおろし、なべ底に水を一度あて、火が入りすぎるのを防ぐ。なべ底の水気をしっかり拭いてから②のボールに熱いバター液を加える。
④泡だて器でぐるぐると50回、一体化するまでよく混ぜる。
⑤ラップをかけそのまま少なくとも30分以上寝かす。
さあ、生地はできましたか?
いい生地はぴかっと艶やかな光があります。「粉を入れたら混ぜたらだめ」と思い込まれている方が多いようですが、しっかりきちんと混ぜてください。中途半端に混ぜていると、加えた材料が生地になじまず、かえってぼそぼそになりますよ。目安でぐるぐるの回数を入れましたので、お子さんと一緒に数えながらしっかりと混ぜ込んでくださいね。
さて、ここからは生地を焼いていきます。
その前に・・・♪
今日は食べる分だけを焼いて、残った生地を来客用にとっておきませんか?
生地をそのままジップロックかタッパーに入れふたをします。
そのまま冷凍庫へしまいましょう。保存期間は一ヵ月ほど。使うときは解凍せずにそのままスプーンですくいとり、バターを塗った型に直接入れてそのままオーブンへ。冷凍していたなんて思えない、できたてほやほやの焼き上がりです。
(焼き方)(冷凍の場合も同様です)
①オーブンを180度に設定して温めておく。
②型にバターをしっかり塗る。多いかなと思うぐらいの量がちょうどよい。打ち粉はなしでも大丈夫!
③スプーンを使って生地を入れていく。量は8分目ほど。生地は綺麗にならさなくても大丈夫。スプーンですくったままの形でも、火が通るとともにきれいに広がってくれるのです。
④180度に温めたオーブンで13~15分焼く。表面にしっかりと綺麗な焼き目が付くまでです。この焼き色もおいしさの一つ。しっかりと火を入れましょう。
⑤焼きあがったら型のまま冷まし、粗熱が取れたら袋に入れ乾燥を防ぎます。
アツアツを召し上がる場合は、オーブンから出して1~2分、型離れする状態になったらすぐにお出ししてくださいね。
できたてほやほやのマドレーヌを召し上がったこと、ありますか?
表面はカリッ、中はふんわり。そんな生地をはふはふしながら頂くのも、とてもおいしいのです。
もちろん2~3日たってからのしっとりとした美味しさも甲乙つけがたしです。同じお菓子でも表情が全く違います。どちらがお好みでしょうか?
お客様が来る前に型にバターだけぬっておきましょう。お茶の時間の15分前ぐらいになったらオーブンを温めて生地を焼きます。
オーブンから漂うバターのいい香りも、できたてほやほやというサプライズも、おもてなしの一つになりますよ。
生地を作ってその日に焼くもよし、生地を冷凍してあとから焼くもよし。焼きたてのアツアツをすぐ食べるもよし、2~3日たってからゆっくりと食べるもよし・・・。
作る時はもしかしたら、レシピの2倍量位、一気に作っておいたほうが、いろいろと楽しめるかもしれませんね(笑)。
ちょっとひと手間かけた分、余裕ができるお菓子作り。お子さんと一緒に今日も楽しい時間をお過ごしくださいね♪
山下 久美子 【お菓子教室 Sugar Box Studio主宰】
記事テーマ
「初めて作ったお菓子」その思い出は皆さんの心の奥底に優しく大切に仕舞われていませんか?私達の子供も初めてお菓子を作った時のわくわく!ドキドキ!そしてお菓子を囲んでいる家族の優しい笑顔をいつまでも覚えていてくれるかもしれませんよね。「チチンプイプイおいしくなあれ!」ママとお子さんに倖せの魔法がかかるお菓子作りのアイデイアをお伝えします!