老舗パーラーやサンドイッチ屋さんで世代を問わず愛され続けている「フルーツサンドイッチ」。
小さな頃、お母さんに買ってもらうと「今日はなんだか特別♪」 そんな気持ちになったこと、ありませんか?
材料や作り方がものすごく特別!という事ではないけれど、どんな時でもみんなの事を幸せな気持ちにさせてくれる温かい一品です。
真っ白の生クリームの中に、色とりどりのフルーツをきれいに散りばめて、今日はおうちでちょっぴりパーラー気分♪といたしましょう。
お子さんもにっこりと笑ってくれるかな?
「パンにフルーツと生クリーム挟めばいいんでしょ?」
はい!確かにその通り♪
でもせっかくだからちょっとの気遣いをプラスして「お外で食べたのとおなじ味だね♡」って家族から言ってもらえるような、美味しくてきれいなサンドイッチを作りましょう。
気を遣ってあげたいポイントは
・生クリームの泡立て方
・出来上がりのカット方法
の2点です。
材料と作り方の中で詳しくお伝えしていきますね。
_材料(2人分)(1人4切れ分)____________________
12枚切りのパン(サンドイッチ用) 4枚
動物性生クリーム(乳脂肪40%台) 200cc(*1)
グラニュー糖 24g(大さじ15cc×1+小さじ5cc×2)
いちご 4個
キウイ 2スライス
缶詰の黄桃 少々
____________________________________________________
(*1)
スーパーの生クリーム売り場にいくといろいろな種類の生クリームが陳列してありますが、今回は「動物性」の生クリームを選んでいきましょう。
植物性より若干お高いですが、味・香り・コクは比べ物になりません。
乳脂肪のものはお口の中です~っと溶けて口当たりも柔らかく香りがいいのですが、植物性は甘さがべた~っといつまでも残ります。
もうちょっと食べたいな、また食べたいなと思わせてくれるのはやはり添加物の入っていない動物性のもの。
乳脂肪率は40パーセント台のものを買いましょう。
①まずはフルーツを用意しましょう。
キッチンペーパーの上にカットしたフルーツをのせて水分を吸い取らせます。ここで水分をきちんと取らないと生クリームに色が染みだしてカットした時に綺麗な見た目になりませんよ。
②生クリームに砂糖を入れて泡立てていきます。口に含むと柔らかくすっと溶ける生クリームを泡立てるには、必ず氷水
のご用意を。めんどくさいな~、なんてこの一手間を省いてしまう方が多いのですが、美味しくて状態の良い生クリームを泡立てるにはとても大切な作業なのです。氷がなくても泡立つし、氷がないほうが早く泡立つ。でもその分粒子が粗く、ぼそぼそになりやすい生クリームになってしまいます。せっかく少しお値段のいい生クリームを買ったんですもの、「氷を用意するだけ!」の簡単な一手間なのでめんどくさがらずにご用意してくださいね。
③今回のポイント「生クリーム」を一緒に見ていきましょう! ショートケーキ等を作る時に泡立てを「やめるタイミング」がわからなくて、最後はぼそぼそになっちゃって、というお話をよく伺います。
少し細かくご説明いたしますね。
④電動ミキサーで全体を撹拌するように泡立てていきます。速度は「高速のやや中速寄り」。写真のように少しとろみがついてきて生クリームを垂らすと少し跡が付くけれどそのまま様子を見ているとじわ~っとその跡が消えるぐらいになったらミキサーを止めます。泡立てで一番体力を使うのと時間がかかるのはこの部分まで。ここまでは効率よく機械にお任せしましょう。最初から「超」高速で進めてしまうときめも粗く、またあっという間にこのたら~っとした部分を通過してしまうので、いらいらしない程度の中速で進めてまいりましょう。
⑤泡立て器に持ち替えてここからは様子をよく観察しながら手で泡立てていきます。
早さは慌てず急がず♪ 時計の秒針ぐらいの早さで撹拌していきます。
⑥
・左の写真より6分立て。もったりとしているけれど線は残らない。ここから手で撹拌していきましょうね。
・続いて8分立て。緩やかな角が立ってクリームにはつや・水分があります。一番美しい状態です。仕上げ時にこの状態に持っていけるように作業すると、お店のデコレーションに近づけます。
・今回は8分立てではパンに挟むとよれてしまうので、もう少しだけ撹拌しましょう。ただしここからはとても状態が変わりやすいので、本当にゆっくりと円を大きく描くように泡立て器を動かしますよ。
・3枚目の写真のボールの底にご注目を。「あ!ボールの底が見える♪」 かなり固くなってきました。ただ、まだ左に偏っている生クリーム全体がこの固さになっていないので、この後よくよく状態を見ながらその状態によってひと混ぜ~3混ぜ。
・4枚目、ボールの底中央部分まで底が見えてきました! stop!! これ以上少しでもいじると今度は一気にぼそぼそに。
・5、6枚目は4枚目の生クリームが泡立て器についている状態です。もったり固い、でもまだ水分が残って艶も少しだけ残っているぎりぎりの状態です。わかりますか?
⑦パンに⑥の生クリームを置き、そっと伸ばしていく。パレットがあればパレットを使い、なければナイフなどでそっと、そっと四隅まで。
①
フルーツを配置して生クリームをのせましょう。フルーツをこの配置で置くと切った断面図がお店屋さんと同じになりますよ♪
生クリームをのせたらパレットで軽く押さえながら隙間を埋め、パンをのせて、手の指を大きく広げたパーの状態で上からそっと押さえつけます。
②
・パン切りナイフを用意します。パンの耳に添わせてすとんと刃渡り全体をパンに平行にのせます。その状態のままのこぎりで切るようにパンと刃が水平の状態のまま切っていきます。
・切り終わると包丁に生クリームがついているので、必ずキッチンペーパーで拭ってきれいな状態にしてから切っていきます。
・耳を切り落としたら、次は対角線上に同じように切っていきます。
③切り終わったら…♪そ~っとひとつ取り出してみてください♪ 「出来たー!」
お疲れ様でした♪
たかが生クリーム、されど生クリームですよね。コツは生クリームの状態を焦らずゆっくりと見てあげること。
子育てに通じるものがあるかもしれませんね(笑)
簡単な作業もちょっとだけ丁寧に、ちょっとだけ心を込めるとお店で買ってきたものよりもさらにおいしく仕上がりますよ。
だって材料にもこだわって、愛情も入っていて、出来立てのほやほやなんですもの。
心を込めたおやつはきっとお子様の心にも残るはず。
どうぞ素敵なおやつタイムをお過ごしくださいね。
山下 久美子 【お菓子教室 Sugar Box Studio主宰】
記事テーマ
「初めて作ったお菓子」その思い出は皆さんの心の奥底に優しく大切に仕舞われていませんか?私達の子供も初めてお菓子を作った時のわくわく!ドキドキ!そしてお菓子を囲んでいる家族の優しい笑顔をいつまでも覚えていてくれるかもしれませんよね。「チチンプイプイおいしくなあれ!」ママとお子さんに倖せの魔法がかかるお菓子作りのアイデイアをお伝えします!