香り付けした紅茶を「フレーバー(ド)ティー」と呼びますが、その中でも「アールグレイ」はとてもポピュラーな紅茶の一つです。イタリア産のベルガモットと言う果物の精油を使います。アップルティーやローズティーなどは、原料の名前が付いているのに、「アールグレイ」はベルガモットティーと言わずに、なぜこのような名前が付いたのでしょうか? 今回は、ティータイムに人に話したくなるようなアールグレイ紅茶についてのお話です。
「アールグレイ」の誕生については諸説ありますが、最も語り継がれているエピソードを紹介します。1930年代イギリスの宰相だった「グレイ伯爵(英語では’アール・グレイ’)」のもとに、使節団が中国から持ち帰ったと言う「紅茶」が届きました。グレイ伯爵はその紅茶をとても気に入りました。早速、似たような香りのする紅茶を作るように命じました。その紅茶は中国の龍眼と呼ばれる果実の香りがしたそうです。イギリスにはそのようなフルーツは存在しなかったので、香りが近いイタリア産のベルガモットを使って、フレーバーティーを完成させました。グレイ伯爵はとても喜んだそうです。そして、その紅茶に自分の名を付けることを許したそうです。しかし、彼が依頼した紅茶ブランドはどこなのかははっきりとしていません。一説には「トワイニング」が作ったとも言われています。
復刻版の紅茶は中国茶に龍眼の香り付けをしています。龍眼とはライチに似た香りのフルーツです。
現在は、ベルガモットの精油などで香り付けした紅茶であれば、茶葉の産地を問わず「アールグレイ」と呼びます。もともとは中国で収獲される、燻した煙のような独特な香りの紅茶がベースでした。英国ブランドの紅茶や、「クラッシック」と言うネーミングが付いたものにこのタイプが多いです。中国茶のスモーキーな香りが深みを出し、爽やかなベルガモットの香りと合わさると、とても高貴な香りとなるのです。飲むとクセになってしまう方も多いはず。濃いめにいれてミルクティーにするのもおすすめです。
JR川崎駅近くで月1ペースで通える紅茶教室を主宰しています。お子様連れのお母様も安心して通えます。また、出張ティーレッスンなどを開催し、地域の皆様に紅茶の魅力をお伝えしています。
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小澤 舞子 【ティーインストラクター】
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サロン・ド・テで優雅にティータイム・・・なんて、子育て中のママには夢の話。でも、自分で美味しい紅茶をいれることができれば、ほんのわずかな時間でもリラックスできるはずです。お客様やお友達に自信をもってお出しできる美味しいいれ方、産地別おすすめの飲み方、子どもも喜ぶアレンジティーなど、紅茶が飲みたくなるような情報をお届けします。