既に紹介している「インド」、「スリランカ」、「中国」以外にも、世界には紅茶の産地があります。今回は、「アフリカ」。代表的な産地はアフリカ大陸の東側に位置する「ケニア」です。他にも、「マラウィ」、「タンザニア」などの産地があります。豊富な品揃えの専門店に行かないと手に入らない場合もありますが、輸入物のティーバッグやブレンドティーによく使われています。ブレンドティーのリーフタイプの茶葉と一緒に、丸いコロコロした形状の茶葉が混じっているのに気付かれた事があるかもしれません。
「ケニア」の紅茶の歴史は新しく、20世紀最初にインドから紅茶の種子が持ち込まれました。紅茶の栽培に成功すると、英国資本により大規模なプランテーションが始まり、大きな産業として発展しました。現在も最大の輸出国はイギリスです。イギリス人の趣向に合うよう、水色は濃く、渋みとコクのバランスが取れたミルクティー向きで、ティーバッグに最適な製法で作られています。
(左)ケニア産の茶葉。丸い形状はCTC製法で作られます。(右)ケニアの紅茶は濃くて明るい紅色をしています。
※CTC製法:丸まった茶葉を作るための製法
ケニア産の紅茶は甘くフレッシュな香りで、チョコレートによく合います。チョコレートの原料であるカカオの産地に近いのも関係があるかもしれません。ミルクティー向きの紅茶なので、今の季節でしたら、チャイやロイヤルミルクティーなど、たっぷりの牛乳を使った紅茶にすると体が温まります。インドのアッサムやスリランのウバとはまた違う、明るい紅色の水色(すいしょく)をお楽しみ下さい。
小澤 舞子 【ティーインストラクター】
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サロン・ド・テで優雅にティータイム・・・なんて、子育て中のママには夢の話。でも、自分で美味しい紅茶をいれることができれば、ほんのわずかな時間でもリラックスできるはずです。お客様やお友達に自信をもってお出しできる美味しいいれ方、産地別おすすめの飲み方、子どもも喜ぶアレンジティーなど、紅茶が飲みたくなるような情報をお届けします。