暑い季節には、私たちはのど越し爽やかなアイスティーを存分に楽しむことができますが、紅茶の季節はやはり秋を感じた頃に始まるのではないでしょうか? ちょうどこれからの時期、今夏にクオリティーシーズンを迎えた質の高いウバの紅茶がお店に並びます。ですから、今回は「ウバ」についてご紹介したいと思います。
スリランカの山岳部にあるウバ地方は、高地産茶(ハイグロウン)に区分される標高1200m以上の場所に茶園が広がります。1年を通して栽培されていますが、8月~9月に高品質の紅茶が収穫されます。
世界三大紅茶の1つでもあり、スリランカを代表する産地「ウバ」で収穫される紅茶は、香り高く、水色がしっかりとしており、味においてもミルクティーに適した紅茶の1つです。独特な力強い香りはウバフレーバーと表現され、メンソール系のスーッとした爽やかな香りのことを言います。茶葉本来の力強い香りを初めて嗅がれた方は驚かれるかもしれません。そして、赤みの強いオレンジ色の水色は光を反射し、輝いて見えます。
条件が整えば、ティーカップと茶液の境目が金色の輪のように見える現象「ゴールデンリング」に出会えるかもしれません。
ウバの紅茶は葉が細かいタイプの物が多く、ストレートで飲むと、濃く感じるかもれません。ぜひミルクを入れて楽しみましょう。ゴールデンルールで正しくいれた紅茶なら、美味しそうなミルクティー色になるまで、たっぷり注いでも、牛乳の味に負けません。刺激的な渋みがあっても、のど越しはとても爽やかなので、何杯でも飲めてしまうのです。
食べ合わせについてですが、小麦粉やバターを原料とした素朴な焼き菓子とよく合います。粉のボソボソ感やバターの風味が残っても、紅茶と一緒にすっきりと流せば、お口の中がリセットされます。いつものクッキーやビスケット、さらにイギリス風にショートブレッドなどを用意すると、ついつい食べ過ぎてしまうかもしれません。
慌ただしい日常が続きますが、季節の変化を感じながら、ティータイムを楽しめますように・・・
小澤 舞子 【ティーインストラクター】
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サロン・ド・テで優雅にティータイム・・・なんて、子育て中のママには夢の話。でも、自分で美味しい紅茶をいれることができれば、ほんのわずかな時間でもリラックスできるはずです。お客様やお友達に自信をもってお出しできる美味しいいれ方、産地別おすすめの飲み方、子どもも喜ぶアレンジティーなど、紅茶が飲みたくなるような情報をお届けします。