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名画の模写料理 モネ "ヴェトゥイユの画家の庭"/2013年4月

新しい季節を迎えます

暖かい陽射しの中でも、朝晩には思わず肩をすくめてしまうような肌寒い日もあり、寒暖の厳しい時期ですね。

それでも確実に春はもうすぐ。
今年の新しい季節にも素敵な出会いがありますように。
今回の名画のご紹介をいたしましょう

少しだけ季節は早いのですが、今回はモネの“ヴェトゥイユの画家の庭”を題材にしてみたいと思います。

モネ ヴェトゥイユの画家の庭園.jpg

 

 

(1880年 ワシントン・ナショナル・ギャラリー蔵)
 
 
この光溢れる明るい作品は、フランスのヴェトゥイユで描かれました。
 
特徴としましては、やはり潔いまでのはっきりとした構図といえます。
画面中央を一直線に貫く小道。
そして今度は、画面横方向に広がる家、そして全体を包むように高く澄みきった真っ青な空。
 
この左右と上下のバランスの取れた、直線的な構図は、見た人に安定感を感じさせます。
 
一方、色彩ではどうでしょうか。
庭に咲き乱れるひまわりの鮮やかな色、そして草木の上に舞うように強く輝く光の色。
小道に落とす影との明暗が眩しいほどです。
全てがはっきりと描かれ、生命力の輝きに溢れた作品といえます。(画家の人生的には、前年に妻カミーユを病で亡くすなど、苦節の時期ではありましたが)
食材選びをしましょう

こうした特徴を踏まえて、食材を選んでいきましょう。

 
まずは真っ先に目に飛び込んでくる、画面中央に垂直に伸びる小道。
明るい陽射しによって、木々の影が色濃くおちています。
こうしたはっきりとした色味を持った素材、サバの切り身を使っていきたいと思います。
 
バターとレモン汁で皮面をパリッとソテーすれば、サバ臭さも気にならなくなりますよ。
 
次に、この小道の左右に広がる庭に生い茂った芝生。
これは栄養価の高いブロッコリーやブロッコリースプラウトを使って
茂み感をだしてみましょう。
脂ののったサバのコクと、さっぱりと塩茹でしたブロッコリーの組合せ。
サラダ感覚でたっぷり付け合わせてみましょう。
 
色鮮やかに咲き乱れるひまわりは、ゆで卵と一緒に刻んだ香味野菜を使うラヴィゴットソースで華やかな色味を再現しています。
酸味の効いたソースとして、サバのソテーともよくあいます。 
 
こうした食材を、名画のとおりに盛りつけてみました。
 

鯖1.jpg

 

最後に、盛りつける器には、鮮やかな青色を選ぶことで本作の真っ青な空をイメージしやすくし、全体の印象と近づけています。

 
素材が持つ色味や質感だけでなく、こうした器の形や色味でも料理の仕上がりの印象は変わってくるのです。
 
鯖2.jpg
 
いかがでしょうか。 生命感溢れ、賑やかな雰囲気が少しでも表現できていれば嬉しいです。 次回は、この料理のレシピを中心にお伝えしたいと思います。

Mama's profile/プロフィール

柏木 直子

柏木 直子 【パン&家庭料理教室主宰】

記事テーマ

たった3つのポイントで食卓が絵画に変身!

毎日の生活の中で家族が顔を合わせ、同じものを共有する唯一の時間が食事。だからこそ家族にワクワクした気持ちで食卓に座って欲しいし、何よりママ自身が楽しんで作れることが1番。家族の喜ぶ顔、それは美しい絵画に出会った時のはっとした嬉しい驚きと同じ。3つのポイントをおさえて献立を考えれば、いつもと少し違った家族の表情が見られるかもしれませんよ!

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