モネ "積みわら、夕陽（積みわら、日没）"模写料理のレシピ｜輝くママ

モネ "積みわら、夕陽（積みわら、日没）"模写料理のレシピ/2012年12月

前回のおさらい

もうすぐクリスマス。街がいっきに華やいできましたね。

皆様の今年のクリスマスは、どんな記念に残るイベントになるのでしょうか。

さて、前回は印象派画家のモネの略歴、そして名画 "積みわら、夕陽（積みわら、日没)"の構図や色彩の特徴を踏まえた模写料理のご紹介をいたしました。

モネ ”積みわら、夕陽（積みわら、日没）”（ボストン美術館蔵）

前回はだいぶ絵画中心の内容になりましたが、今回は料理に話を戻して、この模写料理のレシピのご紹介をしたいと思います。

今回の模写料理の特徴・注意点

前回もお伝えいたしましたが、この絵の構図の特徴である、メインの主人公（積みわら）を手前に大きく配置し、ドラマティックな印象になるよう努めました。

牛肉と相性の良い茄子を使って、井桁形に積むことで高さを出し料理としても見栄え感が出るようにしています。

また、絵そのものの色味の特徴でもある、明暗のコントラストを少なくし、オレンジや黄色、茶色という同系色の色を使うことで、全体には統一感のある色味となっている点も注意しております。

積みわらの重厚さと、日没間近の日差しらしい全体に柔らかな雰囲気がお伝えできるよう、注意して考えました。

絵をよく見ていただくとお分かりになるのですが、積みわらの輪郭に沿って、あたかもベールのように包み込む深い橙色の光の影が描かれています。

これはモネが対象物を描く時にテーマとした、３つの変化のうちの１つの代表的な変化を描いた例といえます。

３つとは、対象物が刻々と変化してゆく状態の≪状態性≫、風景を描いた時間帯≪瞬間性≫、対象物の周囲を包む光の効果≪大気性≫。

今回の橙色の光の影は、まさに３つ目の大気性を表現した色といえる、重要なポイントです。

模写料理では、コクのある牛肉と味つけとして存在感のあるオイスターソースの中和役として、ミニトマトを輪郭に添えてあります。

こってり味とトマトの程よい酸味で、ちょうど味のバランスもとれて召し上がっていただきやすくなっております。

今回の模写料理のレシピ

さあ、それではレシピをご紹介いたします。

<材料（２人分）>

牛肉　１５０g

茄子　１本

ミニトマト（粗みじん切り）　４個

オリーブオイル　小さじ１

A)牛肉ソテー用ソース

オイスターソース　大さじ１／２

醤油　大さじ１／２

酒　大さじ１／２

砂糖　小さじ１

B)サラダ

ベビーリーフ

紫玉ねぎ（薄切り）（なければ普通の玉ねぎでOK)　小１／２個

にんじん（千切り）　１／３本

まいたけ（バターソテーしておく）　１株

C)黄色のドレッシング

卵黄（茹で）　２個

にんにく（すりおろし）　１かけ

オリーブオイル　６０ml

塩　適量

<作り方>

1.　＜下ごしらえ＞

牛肉は幅１cm程の短冊形に切って、軽く表面に塩（分量外）を振っておく。

茄子は半分に切り、更にその半分を縦に４つに切って（合計８本できる）水に５分程さらしておく。

その後、キッチンペーパーでよく水分を拭き取っておく。

2.　フライパンにオリーブオイルを熱し、茄子とひとつまみの塩（分量外）を軽くソテーしたら、別皿に取り出しておく。

3.　２のフライパンに少々オリーブオイルを足し、再度熱したら

牛肉をソテーし、別皿に取り出しておく。

4.　皿全体にBを盛り、ドレッシングのCを添えておく。

皿の右側に茄子、牛肉の順に井桁形に積み上げておく。

5.　３のフライパンにAを加えて、中火でひと煮立ちしたら4の牛肉の上全体にかけ、ミニトマトを散らして完成

次回のご案内

いかがでしょうか。

使う材料が多く、下ごしらえの準備が少々ありますが、野菜もたくさん食べられる一皿です。

特に黄色のドレッシングは、肉料理にも野菜料理にも合い、更にお料理に添えるだけで華やかに映る、便利アイテムです。

次回は、同じくモネの冬の風景画をテーマに模写をご紹介いたします。

Mama's profile/プロフィール

柏木直子【パン＆家庭料理教室主宰】

記事テーマ

たった3つのポイントで食卓が絵画に変身！

毎日の生活の中で家族が顔を合わせ、同じものを共有する唯一の時間が食事。だからこそ家族にワクワクした気持ちで食卓に座って欲しいし、何よりママ自身が楽しんで作れることが1番。家族の喜ぶ顔、それは美しい絵画に出会った時のはっとした嬉しい驚きと同じ。３つのポイントをおさえて献立を考えれば、いつもと少し違った家族の表情が見られるかもしれませんよ！