【レシピ】ポイントB 夏らしさを感じさせる料理｜輝くママ

【レシピ】ポイントB 夏らしさを感じさせる料理/2012年9月

前回のおさらい

まだまだ暑い毎日ですが、暦の上では早くも初秋。

夏休みの楽しかった思い出を、ご家族でお話しされている頃でしょうか。

さて前回は絵画でのデッサンにあたる、料理に季節感を出すポイント２つをご説明いたしました。

1. 季節的な旬のあるものを描く

2. 全体の色使いで季節感を出す

の2つでしたね。

今回はその２つのポイントをおさえている枝豆を使って、具体的に夏らしい料理レシピをご紹介していきたいと思います。

夏を旬とする枝豆について

夏の間、多くのスーパーで手に入れやすい枝豆。

とても身近な食品だと思います。

栄養についてご紹介しましょう。

枝豆は良質なタンパク質に富み、カルシウムやビタミンB１・B２が豊富です。

このビタミンB群には糖質や脂質をエネルギーに変える効果があり、新陳代謝を促進し体内に溜まっている疲労物質を体外に排出する働きがあります。

クーラーの効いた室内で過ごすことが多く、汗をかきにくい環境である現代の夏にはうってつけの食品といえます。

また、大豆にはないビタミンCや葉酸を含み、生活習慣病の予防や妊娠中の女性にも嬉しい野菜なのです。

既にご存知かもしれませんが、ビールとの組合せは身体にとっても合理的です。

枝豆に含まれるアミノ酸がアルコールの分解を進め、肝臓への負担を軽減してくれるからです。

（引用元　食の教科書野菜の基礎知識　エイ出版社）

このように、枝豆は夏に積極的に摂りたい食材の１つなのです。

全体の色使いについて

真夏を連想させるものと聞いて、何をご想像されるでしょうか？

ギラギラと照りつける太陽？

ひまわりの大輪の花？

入道雲が浮かぶ真っ青な空？

いずれにしても、原色に近い強い色調をご想像されたのではないでしょうか。

実際に夏は木々や花の色が濃くなる一方、強い日差しによって光の反射も強くなり、

影との濃淡がはっきりと強くなります。

こうした日常の何気ない光景によって、

皆さんも夏と聞いて想像するのははっきりとした強い色調のものなのだと思います。

同様に絵画でも強い色調を用いて夏を表現することが多いのです。

料理も色調の強い素材を使えば、食べる人に夏らしい気分を味わってもらいやすくなります。

料理に反映してみましょう

前回ご紹介しましたがアメリカのコーネル大学の研究によると、一皿の中に３色あると好き嫌いのある大人も楽しく食べやすくなるそうですので、今回添える野菜には緑（枝豆）、紫（茄子）、赤（トマト）の３色を入れています。

味付けには、太陽の日差しを想像させるような色味の果物、オレンジを使ったソースを作ってみました。

味も香りも夏にぴったりのオレンジの爽やかなソース。

トンネルを抜けたら輝く海が待っていた時のような、わぁ！と嬉しい驚きで気分も盛り上がります。

【レシピ】ポークのソテー　オレンジソース

＜材料（２人分）＞

豚肉　１５０g

茄子　１本

枝豆　適量

トマト（粗く刻んでおく）　小さじ２

オレンジ　１／２個

（オレンジジュース　大さじ４で代用可）

小麦粉　適量

バター　１５g

白ワイン　７０ml程度

塩　適量

タイム　数本

＜作り方＞

1.　【下準備】

a) 適当な大きさに切った豚肉に塩（分量外）を軽くふり、３０分ほどおく。

その後キッチンペーパーで出てきた水分を軽く拭く。

b) 茄子は一口大に乱切りし、濃いめの塩水に１５分ほどさらしておく。

手で水気を絞り、オリーブオイルを全体にからませておく。

c) 枝豆は茹でて実だけをミキサーで粗いペースト状にする。

2.　１の豚肉に小麦粉を薄く全体にまぶし、フライパンを熱しバターが溶けたら弱火で豚肉とタイムをソテーする。

この時、ひっくり返す回数は最小限にすること。

表面に焼き色がついたら、豚肉とタイムを取り出して茄子と枝豆と一緒に皿に盛る。

3.　２のフライパンに白ワインを加え、強火でアルコールを飛ばす。

弱火にしたらオレンジジュースを加え、１分ほど強火で煮詰め、塩で味を調える。

２にかけ、トマトをトッピングして完成。

いかがでしょうか？

次回はポイントBの続き、食器選びについてご説明いたします。

Mama's profile/プロフィール

柏木直子【パン＆家庭料理教室主宰】

記事テーマ

たった3つのポイントで食卓が絵画に変身！

毎日の生活の中で家族が顔を合わせ、同じものを共有する唯一の時間が食事。だからこそ家族にワクワクした気持ちで食卓に座って欲しいし、何よりママ自身が楽しんで作れることが1番。家族の喜ぶ顔、それは美しい絵画に出会った時のはっとした嬉しい驚きと同じ。３つのポイントをおさえて献立を考えれば、いつもと少し違った家族の表情が見られるかもしれませんよ！