共用施設とは、マンションの玄関ホールや、エレベーター、ゴミ置き場、集会室など、所有者が共同で使用する施設のこと。日常生活をサポートするため、大規模な新築マンションではさまざまな施設が設けられています。
子育て中の私たちにうれしいのは、まず天候を問わず子どもを遊ばせられるキッズルーム。また、敷地内に公園やプレイロットがあれば、子どもが走り回っても安心です。このほか、敷地内に保育施設を設けているところもあり、送り迎えの時間短縮にもなりますね。
パーティルームがあれば、子どもの誕生会やクリスマスなどには友だち同士で料理を作って楽しむ、という使い方も。このほか本を読めるライブラリーや、DVDなどが楽しめるシアタールームは、わが家とは違った雰囲気でくつろげそう。来客時に宿泊してもらえるゲストルームがある物件もあります。
日々の生活を便利にする施設としては、24時間いつでもゴミが捨てられるゴミステーション、不在時でも宅配便が受け取れる宅配ボックスは定番ですが、重宝する施設です。ペット向けでは、足あらい場、自由に走らせることができるドッグランがあります。さらに、ミニショップをはじめ、体育館や温浴施設、菜園などを設置しているところもあって、かなり充実していますね。
入居者向けのサービスとしてはコンシェルジュがあり、宅配便やクリーニングの取り次ぎや、共用施設の予約受付などをしてくれるのも便利です。
最近の新築マンションでは、前述の施設に加えて新しい施設や設備が導入されています。屋上に太陽光発電システムを搭載、住宅用蓄電池を設けて非常用電源を確保。また、万一に備えて防災備蓄倉庫を設けたり、AED(自動体外式除細動器)があるところも。
近年の電気自動車普及に合わせて、駐車場に充電ステーションを設けるところも増えてきました。また、必要なときだけ車が使えるカーシェアリング、同じく電動自転車がシェアできたりするのもいいですね。
そして複数世帯のメリットを活かし、電気を大口で一括して購入する「高圧一括受電」という方法を利用。マンション内で世帯ごとに分けることで、電気代を10%程度(物件によって異なる)安くできるというのが魅力のようです。
これまで紹介した共用施設の管理は、入居者が毎月支払う管理費で運営されていきます。共用施設を利用しないから管理費を減額してもらう、ということはできないので、自分たちが必要な共用施設が揃っているかどうかも見極めのポイント。
さらに施設やサービスを利用する際は、どれくらいの料金がかかるのかもチェックしておきましょう。
武田 由紀江 【住宅ライター】
記事テーマ
子どもの誕生や就学を機に、マイホーム取得を考える方が多いようです。「自分たちにはどんな住まいがいいのか」「子どもと仲良く暮らせる間取りは」など、事前に考えることはいっぱい。初めてのマイホームを賢く、楽しく取得するために、知っておきたい基礎知識や住まい選びのポイントなどについて連載していきます。