普段何気なく使っている住宅用語ですが、似たような意味でも違うことがあります。また、どのような違いがあるのか分かりにくい言葉も。今回はそんな用語をピックアップしてみました。
まずはバルコニーとベランダ。比較的同じような意味で使っていることもありますが、本来ベランダは外に張り出し屋根がついていて、バルコニーは屋根がないものとなっています。
マンションは屋根がついているからベランダ?と思われるかもしれませんが、こちらはバルコニー。マンションの屋根になる部分は上階バルコニーの床部分にあたるためです(下記写真参照)。
ルーフバルコニーは下の階の上部を使う広いタイプのバルコニーとなります。
一戸建ての場合は、洗濯物を干す場所として使うなら、屋根のあるベランダにしたほうが、突然の雨でも安心できますね。
マンションの間取図を見ていると、「サービスルーム(フリールーム)」と記載されていることがあります。同じ6畳の居室とどこが違うの?と思うところ。
実は建築基準法で床面積の7分の1以上の開口部がないと、居室という扱いができないため、サービスルームと呼ばれています。間取図では2LDK+S(またはF)などと記載されていますね。
実際には居室的に使えるスペースも多いですが、モデルルームや間取図で確認しておきましょう。
新築マンションの面積には2種類あることはご存知ですか? 広告に記載してある専有面積は「壁芯(へきしん)面積」で、登記簿に記載されるのは「内法(うちのり)面積」です。
壁芯面積は柱や壁の中心から測られますが、内法面積は壁の内側を測るため少し小さくなります。たとえば72㎡超のスペースも内法では69㎡台になるのです。
住宅ローン控除を受ける場合、床面積は登記簿上50㎡以上となっており、これは内法面積にあたります。こういった規模のマンションを購入する場合は、しっかりと両方の面積を確認しておいたほうが安心ですね。
用語を知らなくてもマイホームを取得することはできるでしょうが、知っておくと理解が深まって、納得できるというのがメリットです。むずかしい用語も多いですが、不明な点は調べたり聞いたりして、知識を深めることをおすすめします!
武田 由紀江 【住宅ライター】
記事テーマ
子どもの誕生や就学を機に、マイホーム取得を考える方が多いようです。「自分たちにはどんな住まいがいいのか」「子どもと仲良く暮らせる間取りは」など、事前に考えることはいっぱい。初めてのマイホームを賢く、楽しく取得するために、知っておきたい基礎知識や住まい選びのポイントなどについて連載していきます。