初めてのマンション暮らしを経験すると、住んで初めて分かることがたくさんあります。一戸建てでは当然できたことができなくてビックリ!ということも。分譲マンションを例にご紹介します。
分譲マンションでは、建物は専有部分と共用部分に分かれます。ではバルコニーはどちらにあたるでしょうか?
利用するのは自分たちなのですが、バルコニーは共用部分になります。専用使用は認められているので、階下に水漏れしなければガーデニングをすることも可能。ただしバルコニーは非常時の避難通路となるため、大きな物置で隣家との間を塞ぐことはできません。
また、ふとんを手すりに干すことも美観上や落下の危険性から、禁止されているのが一般的です。ふとんを干したい場合は、洗濯竿にかけるか、専用のラックを使いましょう。
バルコニー同様、玄関ポーチについても専用利用が認められている共用部分なので、避難時に妨げとなるような大きな物は置けないということです。
マンションを購入すると、区分所有者で管理組合をつくります。全員が組合員となり脱退はできません。管理組合の運営は、管理会社と相談しながら、自分たちが行っていくことになるのです。理事長、書記、会計などの役員を設け、もちまわりで業務にあたります。
役員になると、2ヵ月に1回程度理事会や、年1回管理組合の総会の出席があり、仕事が忙しかったり子どもが小さかったりするとめんどうに感じることも。実際はたいへんなこともあるでしょうが、住んでいるマンションの管理は大切なことなので、数年に一度の役員なら積極的に関わってほしいと思います。
マンションはオートロックなので、自由に人の出入りはできません。新聞を購読しているお宅は、1階の集合ポストに投函されているため、毎朝取りに行く必要があります。パジャマ姿で行くと、他の住人に会って恥ずかしい…ということもあり、ある程度の身なりは整えて取りに行くことになりますね。
朝刊が配達される朝の一定時間だけは、オートロックを解除して、各住戸まで新聞配達の方が上がれるようにしているマンションもあります。
これまで、一戸建てとの暮らしの違いを紹介しましたが、マンション生活にはメリットもたくさんあります。平面移動で生活がラク、住戸外は掃除をしなくていい、セキュリティシステムが導入されていることなど。ほかにも、キッズルームをはじめ共用施設が充実していたり、階によっては眺望がよかったりします。
一戸建て、マンションそれぞれの良さ、特徴があるので、新居選びの参考にしてくださいね。
武田 由紀江 【住宅ライター】
記事テーマ
子どもの誕生や就学を機に、マイホーム取得を考える方が多いようです。「自分たちにはどんな住まいがいいのか」「子どもと仲良く暮らせる間取りは」など、事前に考えることはいっぱい。初めてのマイホームを賢く、楽しく取得するために、知っておきたい基礎知識や住まい選びのポイントなどについて連載していきます。