マイホームを持つなら「日当たりがいい、明るい家がいい」と誰もが思うもの。日当たりがいい=幸せの象徴のような気がするからかもしれません。
私自身は、とくに子どもが生まれてから、とにかく「明るさ」が気になるようになりました。
日当たりのいい家なら、子どもが小さくまだ外に出られないときでも、おうちの中でひなたぼっこ。陽だまりの中で、気持ちよさそうにすやすやと寝息を立てることも。
少し大きくなって、リビングで子どもがお絵描きをするときだって、日中は照明いらず。冬には温かな日差しが心地よく、親子ともども過ごしやすいですね。
また、陽当たりのいいお庭やバルコニーがあれば、いろんな花やハーブが育ち、季節感に彩られた暮らしを楽しむことができます。
なんとなく「南向きがいいかな~」と思っていても、まず重視するのは駅からの距離、次に敷地の広さ、などと、理想の住まいの優先順位をあげていくと陽当たりは下位になったという例も。
一戸建ての場合は敷地条件にもよりますが、南向きでなくても吹抜けや中庭を設けるといった間取りの工夫、窓の位置などにより、光を採り入れることが可能に。
実際「直射日光は入らないほうがいい」など、明るさの感覚や希望は人それぞれですので、事前にハウスメーカーや建築士に相談してみてください。
マンションを購入する場合、バルコニーが日当たりのいい「南向き」に面した間取りが一番人気ですが、向きによって住戸の特徴や価格も変わってきます。
【南向き】
日照時間が長いので人気があり、価格も高めに設定されることが多い。
【東向き】
朝日が差し込みすがすがしい。午後は光が入らないこともある。
【西向き】
午後から光が入る。夏になると西日が暑い場合もある。
【北向き】
南向きに比べると光が少なく暗め。目の前に建物がなければ比較的明るいことも。同じ階数で同程度の広さなら南向きより北向きのほうが金額は低いのが一般的。
「日中は仕事で外出がちなので西向きでもいい」、「一年に一度、北側から花火大会が見られるから、北向きの部屋がいい」といった明確な希望があり、家族全員が納得しているなら、どの向きを選ばれてもいいと思います。
日当たりは、一戸建て、マンションとも隣接する建物に左右されます。
入居すぐは日当たりがよくても、隣に家が建ったことで環境が変わることも。将来も見据えながら、取得前に考えながらプランニングや物件選びをしてくださいね。
武田 由紀江 【住宅ライター】
記事テーマ
子どもの誕生や就学を機に、マイホーム取得を考える方が多いようです。「自分たちにはどんな住まいがいいのか」「子どもと仲良く暮らせる間取りは」など、事前に考えることはいっぱい。初めてのマイホームを賢く、楽しく取得するために、知っておきたい基礎知識や住まい選びのポイントなどについて連載していきます。