新築マンションを購入する場合は、一般的に未完成のうちにモデルルームや図面を見て契約。建物が完成して引き渡し、入居という流れになります。そのため、内覧会で初めてわが家を見て「モデルルームにはなかった梁があってイメージが違う」と思ったり、住み始めてから気づくこともあるようです。
高額の買物だけに「できれば実物を見て買いたい」という方は、完成済みのマンションを検討してみてはいかがでしょうか。
実物が見られるということは、図面だけでは分からない室内の使い勝手がチェックできます。部屋の雰囲気に柱や梁の位置、家具を置く場所の寸法なども一目瞭然。さらに、部屋からの眺望、日差しや風の入り具合、周辺環境なども確認できます。
さらにマンションでは、住戸以外の共用部分も重要なチェックポイント。完成済みの物件なら、管理形態やセキュリティの状態が確認できるうえ、キッズルームや駐車場、ゴミ置き場など共用施設の使い勝手を見ることができます。家を出てからマンションのエントランスまでの距離や時間も把握できて、生活がイメージしやすいですね。
すでに入居が始まっているなら、管理員さんと話をしてみるのもおすすめします。
次にチェックできるのがコミュニティ。完成済みのマンションなら、入居前に上下階や隣戸の住人について確認したり、すでに入居している人に管理組合のことや住み心地などを聞くこともできます。私たち子育て世代は、キッズルームや敷地内の公園で、同世代の子が遊んでいるかどうかも見ておきたいですね。
完成済みのマンションは、実物を見て購入するから、買った後の満足度も高くなります。また、モデルルームとして使っていた部屋を、家具付きで購入することができる物件も。
さらに、購入してから入居までに期間が短いのも完成済みマンションのメリット。住宅ローンも契約時の金利が適用されるので、支払い計画が立てやすいのも特徴です。
すぐにマンションを買わないという方でも、実物を見ておくと後の参考になります。気になる完成済み物件があったら、見学に行ってみましょう。
武田 由紀江 【住宅ライター】
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子どもの誕生や就学を機に、マイホーム取得を考える方が多いようです。「自分たちにはどんな住まいがいいのか」「子どもと仲良く暮らせる間取りは」など、事前に考えることはいっぱい。初めてのマイホームを賢く、楽しく取得するために、知っておきたい基礎知識や住まい選びのポイントなどについて連載していきます。