時代が変われば育児方法も変わります。
トイレトレーニングも昔と今では始める時期、方法、そして終わる時期も全く違います。
うちの母いわく、「あなたは1歳までにはおむつが取れて、パンツ履いてたわよ。」とのこと。
子どもを産むまでは「ふ~ん」という感じで聞き流していたのですが、子どもを産んでからこの言葉を思い出し、ものすごく衝撃を受けました。
まだ言葉もロクに話せない、ヨチヨチ歩きの子がどうやっておむつなしで生活できるっていうの?
今では1歳前におむつが取れるなんて、考えられないですよね?!
でも昔(40年前)はそれが当たり前。ところが今では、子どものおむつがはずれる平均年齢は年々上がっており、現在は3歳前後が平均になっています。
子どもの体の構造は40年前と今、そんなに変化しているとは思えないのですが、この差は一体どうして生まれるのでしょうか?
昔は「おむつはずし」で、今は「トイレトレーニング」。
ヒントはここにあります。 つまり、「おむつがはずれること」が目的の「おむつはずし」と、排泄に関わる一連の行為(パンツを脱ぐ→おしっこをする→パンツを履く)を自分でできるようになることが目的の「トイレトレーニング」の違いです。
40年前は、おむつをはずしてパンツを履かせる。これだけでまずは「おむつはずし終了」。
もちろん「漏らさずにトイレまで行ける」というのも『完了』という意味では含まれていたと思われますが、パンツの上げ下ろしや、トイレで用を足すという行為は、1歳になりたての子どもの場合大人の介助が必要なはずです。
現在の「トイレトレーニング」という考え方の範疇には、単におむつからパンツに履き替えさせるだけでなく、自分でパンツの上げ下ろしをし、自分でトイレに行き、用を足したら流して、最後に自分でパンツを履き、手を洗う。こういった作業が自力でできることをもって、トイレトレ完了とする意識があります。
昔ながらの考え方や方法で「おむつはずし」を実行することもできますし、現代風の「トイレトレーニング」を行うこともできますが、どのような方法を選択するかは、親の性格と子どもの性格など内的要素に加え、家庭の生活環境など外的な要素も大きく影響します。
「どちらが正しい」とか、「この方法が絶対にいい!」という普遍的かつ絶対的な方法は存在しません。
自分たちに合った方法は必ずあります。個性に合わせて実行すれば、トイレトレはスムーズにかつ楽しくできると思います。
様々な方法はありますが、場合によっては、首が据わったら開始OKというものもありますので、自分と子どもにとってベストなタイミングを逃さないためにも、一般的な情報に流されず、どの方法が自分たちに合っているのかを探ってみましょう。
滝田 加奈子 【トイレトレーニングアドバイザー】
記事テーマ
トイレトレーニングのイメージというと、面倒くさい、大変そう…というマイナスイメージをもっていませんか?実はトイレトレーニングには、さまざまな方法が存在します。自分とお子さんに合った方法さえ知っていれば、トイレトレーニングは親子の絆を深めるコミュニケーションツールにもなります。親子で楽しく取り組んで、オムツ外しをハッピーな思い出にしましょう!