ほめる時、つい自分が言われてうれしい言葉を使ってしまいがちです。
もちろんほめられれば相手は嫌な気はしません。
でも、そこでもう一歩踏み込んで、相手のタイプに合わせてほめ言葉を変えてみると、相手はよりうれしくなりますし、もっとがんばろうというモチベーションがアップしたり、自己肯定感が高まるなど、ほめ言葉の効果がもっと上がります。
我が家の場合ですが、先ほどお話しした通り私はCの自分らしさ追求タイプで、息子がBの一等賞ねらいタイプです。
ほめ言葉のタイプがあることを知らない頃、私はなんでも一番!一番!という息子にどう接したらいいのか戸惑っていました。
「そんなに誰かと競争ばかりしていなくても、自分は自分、オンリーワンの道を目指せばいいじゃない」と思っていたのです。
なので、一番になるとはしゃぎ、一番になれないものには見向きもしない息子のことを、ほめるよりまずたしなめていました。
「一番になれなかった子はどう思うのかな?」
「一番っていっても、あなたが一番長くやってるんだから、そんなに自慢することないんじゃない?」
「一番になれなかったからってへそを曲げるのはおかしいよね」
今思えば、一等賞ねらいタイプの息子にしてみれば、人の気持ちを踏みにじるつもりもなければ自慢したつもりもありませんでした。
また、一番になれないものとの付き合い方もわかっていないだけだったのですが、息子との接し方に戸惑っていた私は息子の気持ちをうまく動かしてあげられず、よりへそを曲げる方向に持って行っていました。
子どもは素直なので、自分のほめてほしいことを、ほめて欲しい方向から伝えてきます。
親子でうれしいほめ言葉が違う場合、それは一瞬受け止めづらいかもしれませんが、
「あ、ほめ言葉のタイプが違うんだな!」
と思って一度は受け止め、子どものうれしい言葉でほめてあげましょう。
もし伝えたいことがあれば、その後で伝えてもちっとも遅くありません。むしろ、気持ちを受け止めてもらった後の方が、子どもは耳の痛い言葉にもきちんと向き合ってくれますよ!