とはいえ、これだけではよくわかりませんよね?
ですので、日常のいろんな場面でのコミュニケーションを、承認するバージョンと承認しないバージョンで比較してみます。
どちらが承認していて、どちらが承認していないのか、考えながら読んでみてくださいね。
□ケース① 朝起きたら
朝何度も何度も起こして、ようやく子どもが起きてきた時の一言
A.「まだ寝てたの? 早くごはん食べなさい! 遅刻するでしょ!!」
B.「〇〇(お子さんの名前を入れてください)、おはよう!」
□ケース② 出かける時
ようやく支度ができて家を出ようとする時、ものすごい寝ぐせを見つけてしまった時の一言
A.「ちょっと、なにその頭! おかしいでしょう。早く直してきなさい」
B.「寝ぐせついてるよ」
□ケース③ 本人がお気に入りの洋服を着ている時
子どもがお気に入りの洋服を着ているのに気付いた時の一言
A.「汚さないでね!」
B.「あ、今日はお気に入りの洋服着ているね」
□ケース④ カルタ大会でたくさん札を取れた時
子どもがカルタ大会でたくさん取れたと話しかけてきた時の一言
A.「で、一番の子は何枚取ったの?」
B.「へー、たくさん取れたんだ!」
□ケース⑤ お友だちとけんかになった時
お友だちとけんかになってしまったが、相手が先にたたいたと主張してきた時の一言
A.「けんかしたら、どちらも悪いの! 謝りなさい」
B.「そっか、たたかれちゃったんだ。」
いかがでしょうか?
①~⑤まで、すべてAが承認していない回答、Bが承認している回答です。
さきほど、承認とは「ありのまま受け入れること」とお伝えしましたが、次のようなやり方で承認することができます。
・名前を呼ぶ(ケース①)
・あいさつをする(ケース①)
・見たことや聞こえたことをそのまま伝える(ケース②、③)
・会話の合間にあいづちや感嘆詞を入れる(ケース④)
・相手の言ったことをそのまま繰り返す(ケース④、⑤)
言葉にしなくても、ハイタッチや握手といったボディタッチや、目を見て話すだけでも承認になります。